天気の変化と体調には深い関係がありますが、その中でも気圧が下がるときに頭痛などを感じものは、「気圧痛(気象痛)」と呼ばれています。最近、話題になっているので「もしかして私も?」と思っている方も多いのではないでしょうか。天気が崩れる数日前から症状が出る人や、肩こり吐き気を伴う人もいます。どうして悪天候になると頭痛が起きやすくなるのでしょうか?その原因や解消法を気圧痛について探ってみました。
約60%が経験している気象病
気圧痛は、天気痛や気象痛とも呼ばれ、気圧や天気の影響を受けて身体が痛むこと全般を指します。天気の変わり目がきっかけで不調が現れ、そのタイミングは雨から晴れ、晴れから雨、または低気圧から高気圧、高気圧から低気圧など、人によって異なります。症状も、頭痛やめまい、耳鳴り、関節痛、体の痛みが強くなる人や、心がつらくなる人など様々で、中でも多いのが頭痛です。
ある製薬会社の調査では、「気象の変化によって、頭痛などの不快症状を感じますか?」という質問に対して、約60%の人が「経験がある」と回答しました。代表的な症状の頭痛に悩まされる人は、「ズキーンという痛みが、ずっと続く」、「こめかみ、頭の後ろが痛む。吐き気もある」という声もあり、「雨が降る前から頭が痛くなる」とう人もいます。
あなたの症状は気圧痛?簡単セルフチェック
天気が悪い時に、心身の不調はありませんか?早速セルフチェックしてみましょう。
□ 雨が降る前に頭が痛くなる
□ 雨が降る前にだるさ、めまい、むくみを感じることがある
□ 雨の日は、焦りや苛立ちで自己嫌悪に陥る
□ 季節の変わり目に体調を崩す
□ 気圧の変化が気分の浮き沈みに影響する
□ 天気予報で低気圧だと知ると不安
このようなことに当てはまる人は、低気圧不調の可能性が高いです。
気圧の変化に負けない!予防法と解消法
人によって様々な不調がありますが、今回は一番多い気圧による頭痛の原因と解消法をご紹介します。気圧の影響を受けやすい人は、耳の奥にある内耳の気圧センサーが過敏なことがこれまでの研究で分かってきました。気圧の変化を感知する際に過剰反応し、それによって自律神経のバランスが乱れて様々な不調を引き起こしているのです。
男性と比較して、女性の方が低気圧で体調を崩す人が多くいます。女性は月経などで、男性よりホルモンバランスの変化が多いため、自律神経もたくさん働いています。そこに急激な気圧の変化が重なることで、従来以上に自律神経の動きが活発になった結果、体調不良が起こりやすくなります。一般に女性の方が、男性の約4倍も頭痛の症状に悩まされていることが分かっています。
1分でできる耳マッサージを試してみよう
耳のまわりの血行が悪くなると、内耳がむくんで過敏になり、気圧痛を起こしやすくなります。そのため、気圧痛が起こりそうな時は、内耳の血行をよくすることが効果的です。簡単にできる耳マッサージを紹介しますので、痛くない範囲で行ってみてください。
① 両耳を軽くつまんで、上下横にそれぞれ5秒ほど引っ張る
② そのまま横に引っ張りながら、円を描くように前から後ろに5回ゆっくりと回す
③ 両耳を包むように折り曲げ5秒間キープする
④ 手のひら全体で両耳を包み、円を描くように前から後ろに5回ゆっくりと回す
気圧痛の症状が出てからでも、予防にも効果があることが分かっているので、朝昼晩に1回ずつ、毎日続けてみてください。台風や下り坂の天気、寒暖差による気圧痛も予防・改善できるかもしれません。
頭痛や不調の原因は様々あるので、改善されない方はヨクミルで専門医にご相談ください。



