【専門医監修】「うつ病かも?」家族の心の不調に気づいたら 早めの相談で重症化を防ぎましょう!

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心の不調は、自分では気づきにくかったり、気づいても我慢してしまったりすることが多くあります。しかし、心の病は重症化すると回復までに長い時間を要するため、早めに専門家に相談することが早期回復につながります。そのためにも、家族など身近な人の「気づき」がとても重要です。今回は、自分以外の「心の不調」のサインについて、専門医に解説してもらいました。

海外赴任者の5割以上がストレスを感じている

うつ病は、日本国内でも約15人に1人が一生のうちに一度はかかると言われ、「誰がいつなってもおかしくない」ほど、身近な病気になっています。うつ病患者は年々増加していて、海外赴任者やその家族は、国内在住者よりもうつ病のリスクが高い可能性があります。
ある調査によると、5割以上の駐在員が「労働環境の変化で仕事にストレスを感じる」と答えています。それぞれの立場で、抱えやすいストレスや悩みは以下のようなものがあります。

海外赴任者本人が抱える悩み

希望していた海外赴任でも、思い描いていた仕事とのギャップやプレッシャーを感じます。他にも、現地採用の従業員や顧客らとのコミュニケーションの苦労人間関係の問題、文化の違いからくる生活上のルールの違い、日本との時差などによる時間外労働のストレス、自身のキャリア形成の悩みなどを抱えることが多くあります。また、そのストレスや問題点を相談できる相手が少ないことも問題としてあげられます。

帯同する妻が抱える悩み

慣れない環境で生活や子育ての不安、狭いコミュニティでの人間関係の悩み、日本に残してきた親の心配などを抱えることが多くあります。特に、近くに相談できる親や友達がいないことに加えて、仕事で疲れて帰ってきた夫は聞く耳を持たないと、孤独感や不安を抱きやすいです。

子どもが抱える悩み

慣れ親しんだ環境や友人から離れることに不安を感じ、新しい学校やコミュニティに戸惑いや人間関係の悩みを抱えることがあります。また、家庭内で親のストレスを敏感に感じ取るので、親がストレスを抱えていると、子どもも海外生活に適応することが難しくなります。さらには、子どもが出すストレスのサインは、大人よりも発見が難しい場合が多いです。

うつ病のサイン「こんな様子はないですか?」

軽度のうつ病の場合、身体の症状が先に表面化することの方が多いため、問題に気付くのが遅れてしまうことがあります。家族など身近な人の様子に注意して、下記のような「いつもと違う」ことが10日から2週間続くようなら、心の不調の可能性が高いです。

身体のサイン

・寝つきが悪い、何度も目が覚める、朝早く目覚める
・食欲がない、好物を食べても美味しくなさそう
・急に体重が減った、または増えた
・朝からぐったり疲れている、いつもだるそう
・頭が重い、首・肩が痛い、下痢や便秘が続いている

心のサイン

・気分が落ち込んでいて、何をするにも面倒くさそう
・何事にも悲観的な考え方をする
・表情の変化が乏しく、笑顔を見せることがない
・イライラして落ち着かない
・いつも不安そうにしている

行動のサイン

・会社や学校に行きたがらない、遅刻が増えた
・口数が減る、何を聞いても反応が薄い
・「自分はダメな人間」など否定的な発言が増える
・テレビなどを見なくなった、人との接触を避ける
・好きだった趣味に興味を示さない

うつ病になると、横になっていることも辛く、今まで普通にできていた仕事や家事ができなくなります。これは怠けや甘えではなく、病気によるものだということを理解して、ご家族でサポートするようにしてください。
企業は、海外赴任前に渡航先の情報提供や引越し、海外赴任研修などはあるものの、渡航後の心身の健康サポートについては、十分とは言えないところが多いようです。また、海外でメンタルの相談をするのは、非常にハードルが高いことだと思います。心の病のサインに気づいたら、できるだけ早くヨクミルで専門医に相談してください。自宅などから日本人医師に相談できますので、気軽にご利用ください。

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監修者プロフィール
相談科:
  • 精神科(メンタルヘルス)
専門領域:
  • 精神科(メンタルヘルス)
大迫おおさこ 鑑顕のりあき先生
総合病院の精神科や心療内科勤務で、うつ病や不安障害などの一般的な精神疾患に加え、身体疾患に伴うメンタルヘルスの問題や緩和医療領域などを幅広く経験。産業医としても、労働環境や人間関係に起因する心理的な問題の相談を受けてきました。現在はスペインで、行動依存の治療法を研究しています。
著者アイコン 著者プロフィール
中野なかの 紗瑛さえ
文具メーカーでプロダクトマネージャーを担当後、システム開発販売会社で販売促進やイベント企画を経験。その後、フリーのプランナー・コピーライターとして、商品企画と販売促進全般、店舗、経営者、政治家、医者などの取材、ライティングを数多く手がける。2021年より、YOKUMIRU株式会社のブランディングマネージャーに就任。医療、健康、美容、飲食系のライティングを得意としている。
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