【医師監修】ある日突然ヒザに痛みが出ることも! 50歳以上の2人に1人が変形性膝関節症?!

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2人の1人がかかる変形性膝関節症とは?!

日本人の60代、70代の2人に1人が膝の痛みを抱え、40代でも約4割が膝の痛みを感じているという厚生労働省の調査結果があります。また別の調査では、痛みがなくてもレントゲン所見上では、50歳以上の2人の1人が変形性膝関節症にかかっているとのことです。変形性膝関節症とはどんな症状なのか、原因や予防などを探ってみました。

膝痛の種類と主な原因

年齢とともに発症する膝の痛みに悩んでいる人は多いと思います。膝には毎日負担がかかるので、今痛みのない人も年々積み重なってある日突然痛みが出ることや、スポーツなどで発症する場合もありますので、予防への意識を持つことが大切です。
膝の痛みは、大きく分けて下記の4つがあり、症状や原因がそれぞれ異なります。

① 変形性膝関節症

膝痛の原因で一番多く、男女比は1:4で女性に多い症状です。加齢などが原因で、クッションの役割を果たしている軟骨がすり減り、半月板の機能が衰え炎症を起こすことで痛みます。

② 関節リウマチ

自己免疫の異常が原因で、全身の関節に腫れや痛みが起きます。30〜50代の女性に多い病気で、膝以外にも手首、手足の指などの小さな関節に症状が現れやすく、朝に強張るのが特徴です。医療機関での検査と適切な治療が必要です。

③ 痛風

血液中の尿酸値が高くなることで、関節内に尿酸の結晶が沈着し炎症が起こる疾患で30〜50代の男性に多くみられます。通常、足の指に症状が出ますが、尿酸値が高い状態が続くと膝に痛みや腫れなどが出ることがあります。医療機関での検査と適切な治療が必要です。

④ スポーツによるケガ・障害

飛んだり走ったりするスポーツは、膝への負担が大きくなります。過度な衝撃や捻ってしまうことで半月板に亀裂が生じたり、靭帯を損傷したりして痛みが生じます。運動中に、膝に痛みや違和感を感じたら運動を中止し、医療機関などで適切な検査と処置をして治療しましょう。

変形性膝関節症を予防・改善するには?

変形性膝関節症を放置すると、痛みがひどくなって日常生活に支障をきたす場合もあるので、早めに対処することが大切です。悪化させない改善法と、膝痛にならないための予防法を紹介します。

運動による筋力強化がポイント

運動不足による筋力低下は、変形性膝関節症の発症や悪化の原因になるので、日頃から運動を心がけ足腰を強化しましょう。日本整形外科学会によると、変形性膝関節症の治療にも「運動」が効果的だと報告があります。運動するグループと、痛み止めを内服するグループに分けて痛みの変化を調査した結果、運動は薬同等の改善効果が見られました。

特に膝を支えている大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の筋力が落ちると、膝の周辺が不安定になり、関節軟骨の衝撃が増えることで痛みが生じます。痛みがあるからと安静にし過ぎると、筋力低下が進み悪循環になるので、軽いウォーキングなど、膝に負担をかけない軽い運動から始めましょう。クッション性のある靴を選んで、膝に負担をかけないようにすることもポイントです。

日頃から気をつけたい膝痛予防

冷やさないようにする

身体が冷えると血行が悪くなり、関節がこわばったり痛みが強くなったりする傾向があります。夏もエアコンなどで冷えないように服装を調節し、シャワーだけでなく湯船に浸かって体を温めて血行を良くしましょう。

適正体重をキープする

肥満になると膝への負担が大きくなるので、膝痛を起こしやすくなります。食事などに気をつけて、適正体重をキープしましょう。

姿勢を改善

姿勢が悪い人は身体のバランスが崩れ、膝痛を発症するリスクが高くなります。O脚の人は膝の内側に、X脚の人は外側に負荷がかかり変形性膝関節炎になりやすい傾向があります。以下のコラムを参考にして、改善するようにしましょう。

O脚・X脚に関するコラムを読む

日本人の8割がO脚!?気づかぬうちにO脚になっていませんか(前編)
痛みがないから気づかない人も多いX脚、XO脚に注意!!(前編)

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監修者プロフィール
相談科:
  • 内科
  • 外科
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  • 産婦人科
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専門領域:
  • 救急専門医
  • 産婦人科専門医
  • 集中治療専門医
岡田おかだ 麻美あさみ先生
現在シンガポールで暮らしている岡田先生は、産婦人科と救急医療に長年従事されてきたので、ちょっとしたケガや体調不良などから、手術を勧められた場合のセカンドオピニオンなども相談できます。話しやすい雰囲気と、分かりやすい説明で定評があります。救急専門医・集中治療専門医・産婦人科専門医。
著者アイコン 著者プロフィール
中野なかの 紗瑛さえ
文具メーカーでプロダクトマネージャーを担当後、システム開発販売会社で販売促進やイベント企画を経験。その後、フリーのプランナー・コピーライターとして、商品企画と販売促進全般、店舗、経営者、政治家、医者などの取材、ライティングを数多く手がける。2021年より、YOKUMIRU株式会社のブランディングマネージャーに就任。医療、健康、美容、飲食系のライティングを得意としている。
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