【医師監修】不足すると肥満や不眠の原因に・・・ ストレス解消に効果的な「幸せホルモン」とは?!

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最近なんとなくやる気が出ない、何をしても楽しいと感じられない、体がだるい、イライラするなどと感じる人もいるのではないでしょうか?それは身体の疲れだけでなく、心の疲れかも知れません。そこで今回は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンについて探ってみました。

 

「幸せホルモン」セロトニンとは?

健康のためには、身体だけでなく心の健康も重要です。セロトニンは、脳内に存在するストレスコントロールに関連した神経伝達物質の一種で、緊張や不安に関連しているノルアドレナリンや、喜びや快楽に関連しているドパミンなどの神経伝達物質を制御しています。過剰な興奮や不安感を軽減させ、過剰な快楽を抑止することで、精神を安定させる役割をしています。セロトニンが脳内で活性化されることで、脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせる効果があるため「幸せホルモン」と呼ばれています。

 

「幸せ」だけじゃないセロトニンの作用

覚醒を調節

大脳に働きかけて覚醒の状態を調節し、起床後に頭をスッキリさせる。姿勢筋へ働きかけ背筋を伸ばすなどの働きがある。

幸福感が増す

怒りや焦りなどのマイナス感情を制御して、精神を安定させる。ポジティブな気持ちが湧き上がり活動的になる。

ストレスの軽減

緊張の原因であるノルアドレナリンの働きを抑え、ストレスに強くなることが期待できる。

眠が得られる

睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの材料になるので、活発に働くと快眠を得られやすい。

さらに嬉しい効果

アンチエイジングや直感力を高める効果、痛みのコントロール、食べ過ぎの抑制効果も期待できる。

 

「なんとなく調子悪い」はセロトニン不足かも

セロトニン不足だと、どんな症状になる?

セロトニンの活性化が不十分だと、例えば、起床時にいつまでも頭がぼーっとしたり、気持ちがどんよりしたり、イライラや恐怖などのストレスを感じやすくなります。また、精神状態が不安定になり、意欲や集中力が低下したり、不安やパニックを引き起こしたりすることもあります。自律神経のバランスが乱れ、不眠や食欲不振などの症状を引き起こす場合も。どこが悪いか分からないけど、なんとなく調子が悪い・・・というときは、セロトニン不足が原因かも知れません。

 

セロトニンが不足する原因は?

セロトニンは、起きている間は誰もが一定量を分泌していますが、年齢により減っていきます。しかし、それよりもストレスや昼夜逆転の生活などの不規則な生活習慣が、セロトニン不足の主な原因になっています。セロトニンは太陽の光を浴びることで合成されるので、日光を浴びない生活をしている人ほど、うつや不安の症状が出現しやすくなる可能性があります。カナダで行われた研究では、緯度が低い(日照時間が少ない)地域の人々ほどうつ病の割合が多い傾向があったようです。また、スマホやパソコンを長時間使用する人は、セロトニンをはじめとした様々な脳内の神経伝達物質が欠乏しやすいことが分かっています。

「幸せホルモン」セロトニンを活性化させるには?

毎朝日光を浴びる

日光が網膜を刺激して、セロトニンを活性化させます。電球の明かりでは活性化できません。そのため、起きたらまず外に出て朝日を浴びる生活をすることが理想です。10〜30分程度の短時間で良く、網膜が光を感じることで活性化されるので、日焼けしないようにUVカットの服を着て、帽子や日傘をしていても大丈夫です。

 

一定のリズム運動が効果的

歩行や呼吸、咀嚼といった一定のリズムで行う、日常レベルの運動が効果的です。通勤などで人混みの中を歩くのではなく、歩行のリズムや呼吸を意識して行うウォーキングやジョギング、自転車、踏み台昇降など、無理なく継続できる軽い運動が望ましいです。
しっかり吐く呼吸も良いので、ヨガや太極拳、歌を歌う、楽器を吹くなども効果的です。野球選手などがガムを噛みながらプレーすることがありますが、ガムの咀嚼もセロトニンを活発にして、緊張やネガティブな気分を改善させます。

 

食べ物で活性化させる

セロトニンは、必須アミノ酸である「トリプトファン」というタンパク質から合成されます。大豆製品、赤身肉、バナナ、ナッツ類、卵、乳製品などに含まれていますので、意識して摂るようにしましょう。また、咀嚼はリズム運動になるので、よく噛んで食すことでセロトニンが分泌されやすくなります。
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監修者プロフィール
相談科:
  • 精神科(メンタルヘルス)
専門領域:
  • 精神科(メンタルヘルス)
大迫おおさこ 鑑顕のりあき先生
総合病院の精神科や心療内科勤務で、うつ病や不安障害などの一般的な精神疾患に加え、身体疾患に伴うメンタルヘルスの問題や緩和医療領域などを幅広く経験。産業医としても、労働環境や人間関係に起因する心理的な問題の相談を受けてきました。現在はスペインで、行動依存の治療法を研究しています。
著者アイコン 著者プロフィール
中野なかの 紗瑛さえ
文具メーカーでプロダクトマネージャーを担当後、システム開発販売会社で販売促進やイベント企画を経験。その後、フリーのプランナー・コピーライターとして、商品企画と販売促進全般、店舗、経営者、政治家、医者などの取材、ライティングを数多く手がける。2021年より、YOKUMIRU株式会社のブランディングマネージャーに就任。医療、健康、美容、飲食系のライティングを得意としている。
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