乾燥の連鎖「ドライシンドローム」その2 原因と解決法編

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口や目、皮膚など、全身に発生する複合的な不快な乾きのことを、ドライシンドロームと呼んでいます。前回は、その症状や危険性、総合的な原因と改善方法を紹介しました。今回は、ドライマウス、ドライノーズ、ドライアイ、ドライスキン、ドライバジャイナ(膣の乾燥)について、それぞれの乾燥の原因と具体的な対策方法を探ってみました。

ドライシンドローム その1を読む

口呼吸やストレスが原因のドライマウス

唾液の分泌が減少することで、口の中が乾く状態をドライマウスといいます。症状としては、喉が渇きやすい、口が粘つく、口臭を感じるなどがあります。原因は、ストレスや寝不足による「減少型」、精神的な原因の「心因型」、口呼吸などで唾液が蒸発する「蒸発型」があり、冬は蒸発型でドライマウスの人が多くなります。マスクをしていると鼻呼吸がしづらいので、無意識に口呼吸になっている人も多くいます。
ドライマウスを放置すると、唾液によって増殖が抑えられていた口内の細菌が増加して、虫歯や歯周病につながるほか、口内の細菌が肺に入って炎症を起こす誤嚥性肺炎になるケースもあります。対策としては、マスクで口呼吸ぎみになっている人は、マスクの中でも意識的に口を閉じて鼻で呼吸するようにしましょう。朝起きて口がカラカラという人は、口を開けて寝ている可能性があります。仰向けで寝ると口が開きやすいので、横向きで寝る、口が開くのを防ぐテープを使うなどの対策を講じましょう。また、よく噛んで食べて口を動かすことで、唾液の分泌量を増やすことができます。

感染症などの危険があるドライノーズ

鼻の中の粘膜が乾燥すると、鼻の中の違和感や鼻血が出やすくなる、匂いを感じにくくなるなどの症状が出ることがあります。空調などによる室内の乾燥、口呼吸、喫煙、自律神経の乱れなどの原因が考えられます。
鼻の中のホコリやウイルスを外に出す「線毛」という細かい毛の動きが、乾燥によって鈍くなると体内に異物が入りやすくなるので、アレルギーや風邪、感染症にかかるリスクが高くなります。進行すると匂いを感じにくくなるため、食事が美味しく感じられない可能性も出てきます。
対策としては、粘膜を傷つけないように過度に鼻に触らないことと、加湿器などで保湿を心がけること、自律神経を整えるために快眠などの規則正しい生活が重要です。ワセリンを鼻の中に塗ることも効果的です。

目の使い過ぎやメタボも原因のドライアイ

空気が乾燥する季節に、涙の分泌量が減少することで、ドライアイになる人が増えます。エアコンなどの空調による室内の乾燥、睡眠や食生活の乱れ、スマホやPCなどの使いすぎ、メタボリックシンドロームなどが原因になることが分かっています。特に40代以降になると、涙や涙の蒸発を防ぐ油分の分泌量が減少するため、ドライアイになる人が増えてきます。
症状は、目の痛みやかゆみ、疲れやすい、ゴロゴロする、目ヤニが出るなどです。放置すると、視力低下や角膜感染症を発症する可能性があります。対策としては、室内の湿度を保つ、ドライアイ用の目薬の点眼、涙の分泌量を増やすためには目を温めるなどが効果的です。

アレルギーのリスクが高まるドライスキン

湿度が低下する季節は、手足や頬などに乾燥を感じる人が多くいます。暖房の使用や熱いお風呂、体を擦り過ぎることなどが乾燥肌の原因になります。子どもも大人に比べて皮脂の分泌量が少ないので、乾燥肌になりやすいです。
健康な肌は、水分が蒸発しないように皮脂膜という油分が保護をしていますが、ドライスキンは、水分だけでなく油分が不足していることが多いです。進行すると肌のバリア機能が低下して、花粉やハウスダストなどの刺激物が肌内部に入り込み、痒くなったり痛みを感じたり、アレルギーのリスクが高まるので早めにケアをしましょう。
改善するには、熱いお風呂やゴシゴシ洗いをさけ、入浴後には保湿成分が含まれた化粧水、乳液、クリームなどでケアをしましょう。また、22時から2時に分泌される成長ホルモンによって潤い成分がつくられるので、この時間帯にしっかり睡眠を取るよう生活リズムを整えましょう。

ホルモンバランスの乱れが原因のドライバジャイナ

膣周辺の粘膜が乾く状態を、ドライバジャイナ(膣の乾燥)といいます。乾燥によって周辺にヒリヒリした痛みや性行痛がある、においが気になる、おりものの変化などの症状があります。40代以降の女性に生じる、女性ホルモン エストロゲンの分泌量の減少が主な原因です。20〜30代でも、不規則な生活やストレスなどによるホルモンバランスの乱れで、生じることがあります。
腟が乾燥すると自浄機能が落ちるため、雑菌が繁殖しやすくなります。出血がある場合などは、早めに医療機関かヨクミルで相談してください。自覚症状がなくて気づかない人もいるので、入浴時などに粘膜の状態をチェックするようにしましょう。膣の自浄作用を保つためには、酸性に保つことが望ましいためデリケートゾーン専用ソープなどで優しく洗浄し、乳酸入りのジェルなどで整えるようにしましょう。

ドライシンドロームと似た症状に、「シェーグレン症候群」という自己免疫性疾患があります。免疫の異常によって外分泌腺が破壊され、あらゆる部位が乾燥していく病気です。シェーグレン症候群の心配な方は、免疫や膠原病を専門としている先生にヨクミルで相談してください。

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監修者プロフィール
野田のだ 一郎いちろう先生
野田耳鼻咽喉科(兵庫県宝塚市)院長。 福井医科大学(現福井大学医学部)卒業。 海外に赴任した患者さんから海外医療に関する不安を多数聞いて、「インターネット上で相談することで、不安を解消できるのではないか」と思いつき、YOKUMIRUシステムを共同開発した。自身も留学経験があるため、海外在住邦人の不安に寄り添い、親身になって相談に乗ってくれると定評がある。
著者アイコン 著者プロフィール
中野なかの 紗瑛さえ
文具メーカーでプロダクトマネージャーを担当後、システム開発販売会社で販売促進やイベント企画を経験。その後、フリーのプランナー・コピーライターとして、商品企画と販売促進全般、店舗、経営者、政治家、医者などの取材、ライティングを数多く手がける。2021年より、YOKUMIRU株式会社のブランディングマネージャーに就任。医療、健康、美容、飲食系のライティングを得意としている。
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