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【医師監修】集中力を上げたい時、チョコは本当に正解?甘いお菓子と「脳のパフォーマンス」の意外な関係

更新日: 投稿日:
監修者プロフィール
相談科:
  • 内科
  • 精神科(メンタルヘルス)
竹中たけなか 奈織なおり先生
日本では内科診療から産業医としてのメンタルヘルスまで幅広く経験し、働く人の健康支援に長く携わってきました。海外生活では、小さな不調や心の揺らぎが誰にでも起こり得ます。「伝え方がわからない」「気のせいかも」と感じる症状も、どうぞ気軽にご相談ください。あなたの生活に寄り添いながら、一緒に整理しサポートいたします。

「集中したいときにチョコレートを食べるといい」そんな話を、一度は聞いたことがあるかもしれません。
仕事や勉強の合間、つい甘いお菓子に手が伸びるのは、ごく自然な行動です。

特に海外生活では、慣れない言語でのコミュニケーションや、日本とは違う生活リズムによる疲れから、「脳がエネルギーを欲して、無性に甘いものが食べたくなる」場面が増えがちです。しかし近年、医学の分野では「集中力を高めたい場面では、必ずしもチョコや甘いお菓子が最適とは言えない」という見解が広がっています。

今回は、内科の視点から、甘いものと脳のパフォーマンスの意外な関係について解説します。

1. なぜ「チョコ=集中力アップ」と言われてきたのか

これまでチョコレートが脳に良いとされてきたのには、主に2つの理由があります。

① 脳の主要なエネルギー源は「ブドウ糖」

脳は体重の約2%の重さですが、全身のエネルギーの約20%を消費する大食漢です。甘いものを摂ると、その燃料であるブドウ糖が速やかに補給され、一時的に「頭が冴えた」と感じることがあります。

② カカオ成分への期待

カカオポリフェノールには血管を広げ、脳への血流を増やす可能性があるとして注目されてきました。

こうした背景から、「集中したいときはチョコ」というイメージが定着したと考えられます。

2. 最近わかってきた「甘いもの」の落とし穴

一方で、近年の研究では「急激な糖分摂取」によるデメリットが指摘されています。

① 「血糖値スパイク」による反動

甘いお菓子を食べると、血糖値が短時間で急上昇します。すると体はそれを下げようとして、インスリンを大量に分泌します。この急降下の過程で、強い眠気、だるさ、イライラ、集中力の低下が引き起こされます。これが「血糖値スパイク」と呼ばれる状態です。

② 「効いた気がする」のは最初だけ

糖分による集中力アップは、あっても30~60分程度です。その後の反動を考えると、長時間の会議やデスクワークには、むしろ不向きな場合が多いのです。

3. 海外生活で陥りやすい「集中力低下」のサイクル

特に以下のような条件が重なると、甘いものの悪影響を強く受けやすくなります。

・空腹の状態で、いきなり甘いものを食べる
・ストレスや緊張が強く、自律神経が乱れているとき
・午後の疲れが出る時間帯
・コーヒーやエナジードリンク(カフェイン)と一緒に摂る

海外では「食事を抜いて仕事に没頭し、甘いカフェラテで気合を入れる」といった習慣になりがちですが、これが知らないうちに集中力を奪うサイクルをつくっていることがあります。

4. チョコだけではない高GI食品の注意点

これはチョコレートに限りません。実は、日常的に口にする以下のような食品も、同じ仕組みでパフォーマンスに影響します。

・クッキー、ビスケット、ケーキ、菓子パン
・甘いカフェラテ、フレーバーコーヒー
・いわゆる「エナジーバー」やエナジードリンク

これらは「高GI(血糖値を急激に上げやすい)」食品と呼ばれます。悪いものと避ける必要はありませんが、「ここから数時間、集中を持続させたい」という場面では、選び方に工夫が必要です。

5. よくある「午後の不調」の正体

「午後になると急に仕事が手につかなくなる」 「甘いものを食べると一瞬はいいけれど、その後で余計に体が重くなる」こうした「午後の不調」は、実は内科の外来でも非常によく受ける相談の一つです。

これらは決して、あなたの「気合不足」や「性格」の問題ではありません。

実は、血糖値の急激な変化や、生活リズムの乱れによる「身体的な反応」である可能性が高いのです。

理由がわかれば、意志の力で解決しようとするよりも、ずっと楽に対策を立てることができます。

6. 集中力を長く保つための現実的なヒント

医学的な視点から、集中力を安定させる工夫をいくつかご紹介します。

① 単独で食べない

甘いものを摂るなら、ナッツやヨーグルト、チーズなど、タンパク質や脂質を含むものと一緒に摂ることで、血糖値の上昇を緩やかにできます。

② 空腹時間を長くしすぎない

極端な空腹を避けるための「戦略的な間食(ナッツなど)」が、結果として血糖値の乱高下を防ぎます。

③ 甘いものは「短距離走」と割り切る

「あと30分だけ頑張りたい」という時なら甘いものも有効ですが、数時間の作業前には控えるのが賢明です。

7. 医師に相談したほうがよいサイン

もし、以下のような状態が続く場合は、医師と一緒に原因を整理してみましょう。

・慢性的な集中力の欠如や眠気が、私生活や仕事に支障をきたしている
・甘いものへの欲求が異常に強く、コントロールできない
・食後に耐えがたい眠気や動悸、冷や汗が出ることがある

これらは血糖調節の問題だけでなく、隠れた疾患や自律神経の問題が関係していることがあります。

まとめ

・チョコや甘いものは「短時間のエネルギー補給」には向くが、持続力には欠ける。
・急激な血糖値の変化(スパイク)が、かえって強い眠気や集中力低下を招く。
・「食べ方」と「タイミング」を工夫することで、脳のパフォーマンスは安定する。
・不調が続く場合は、意志の問題と考えず専門医に相談を。

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