【香港で病気になったら】現地医療、病院情報まとめ

更新日: 投稿日:
香港医療・病院情報まとめ

香港ってどんなところ?

上海の概要

香港は中国南部の珠江デルタに位置する特別行政区です。香港の人口は748万人で、25,397人の日本人が生活しています(外務省の「海外在留邦人数調査統計」)。アジアの主要な国際金融センターのひとつであり、自由貿易港として世界有数の貿易、金融、観光、運輸の中心地となっています。

緯度は沖縄県とほぼ同じで、亜熱帯性気候に属します。夏は蒸し暑く気温が30度を超え、冬は比較的温暖で15度前後です。都市部は高層ビルが立ち並び、インフラも整備され衛生状態は良好です。水道水は塩素処理されていますが、飲用には市販の飲用水の使用が推奨されています。

香港の医療事情、医療制度は?

香港の医療事情

香港には日本人医師や日本語対応可能な医師が在籍する私立クリニックが複数存在します。しかし、大規模な治療や入院が必要な場合は、公立病院での治療が一般的です。私立病院も充実していますが、診療費が高額になる傾向があります。
香港の医療機関は、公立と私立の2つに大きく分かれています。公立病院は香港政府が運営する「Hospital Authority(医院管理局)」の管轄下にあり、比較的安価で質の高い医療サービスを提供しています。ただし、予約待ち時間が長く、救急以外の診療では数週間から数ヶ月待ちになることもあります。また、公立病院では英語は通じますが、日本語対応可能なスタッフは限られています。
私立クリニックは予約が取りやすく、英語や日本語での対応が可能な医療機関も多くありますが、診療費は公立病院の数倍から数十倍になることがあります。また、西洋医学と漢方医学の両方による治療を受けることができ、特に漢方医療は香港の特徴的な医療サービスの一つとなっています。
救急の場合は、公立病院の救急外来を受診することができます。救急車のサービスは24時間体制で、緊急通報番号は「999」です。

香港の医療保険制度と事故事例

専門の医師と医療従事者のチームは、外科用フェイスマスクを着用して、病院で医療医療の仕事について話すために会話をします

香港の医療保険

香港の医療保険制度は、公的医療と民間医療保険の2つの柱で成り立っています。香港ID(香港身分証)を保持する居住者は、非常に安価で公的医療サービスを受けることができます。これは香港政府が医療費の約95%を補助しているためです。
公的医療制度では、外来診療は1回約50香港ドル(約900円)、入院は1日約100香港ドル(約1,800円)と非常に安価です。ただし、待ち時間が長く、選択できる医師が限られるなどの制限があります。
一方、外国人居住者(就労ビザ保持者など)も公的医療を利用できますが、香港ID保持者より高額な料金設定となります。そのため、多くの外国人居住者は民間の医療保険に加入しています。民間医療保険では、待ち時間が短く、医師を選択できる私立病院での治療がカバーされますが、保険料は比較的高額です。
会社員の場合、多くの企業が従業員とその家族向けに民間医療保険を福利厚生として提供しています。ただし、保険の補償内容は会社によって大きく異なるため、赴任前に確認することをお勧めします。
なお、香港では中国本土と異なり、地域による制限はなく、香港全域で同じ制度が適用されます。また、治療費の支払いについても、公立病院では後払いが一般的です。

香港の医療費の目安と実際にあった事故例

香港の医療費については保険会社の実例でイメージすることができます。
(出典  SBI損保の海外旅行保険 中国・香港旅行での高額医療費事例)

中国での高額事故料金
ホテルの浴室で転倒し救急車で搬送。大腿骨頚部骨折と診断され33日間入院・手術。家族が駆けつける。医師が付き添い医療搬送。871万円
ホテルのドアにぶつかり転倒。大腿骨頚部骨折・くも膜下出血と診断され、36日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添いチャーター機で医療搬送。1,736万円
腕が上がらない症状を訴えホテルで倒れ救急車で搬送。横紋筋融解症・腎不全と診断され26日間入院。家族が駆けつける。医師が付き添い医療搬送。557万円
腹部の痛みを訴え受診。胆のう炎と診断され8日間入院・手術。家族が駆けつける。425万円
空港で高熱を訴え救急車で搬送。肺炎と診断され17日間入院。家族が駆けつける。医師が付き添い医療搬送。324万円
吐血し救急車で搬送。上部消化管出血・出血性ショック・腹部大動脈瘤と診断され10日間入院。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。315万円
息苦しさを訴え受診。肺炎と診断され6日間入院。家族が駆けつける。302万円
トイレに立った際に違和感を訴え救急車で搬送。脳梗塞と診断され29日間入院。家族が駆けつける。605万円
胸の痛み、息苦しさを訴え受診。肺水腫と診断される。333万円
昼食中に右半身に力が入らなくなり救急車で搬送。脳梗塞・肺炎と診断され26日間入院。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。819万円
発熱・咳・頭痛を訴え受診。ウィルス性脳炎と診断され18日間入院。家族が駆けつける。645万円
首・肩の痛みが続き息苦しく寝付けなくなり受診。心筋梗塞と診断され6日間入院。家族が駆けつける。607万円

 

香港周辺の病院

中国の病院

香港の医療機関リスト

香港の在留邦人が利用している主な医療機関は下記です。
(出典 香港日本国総領事館 緊急時の連絡先)

病院名所在地など
Hong Kong Adventist Hospital(香港アドベンティスト病院)40 Stubbs Road, Hong Kong(香港司徒拔道四十號)
3651-8888
https://www.hkah.org.hk/jp
Hong Kong Sanatorium & Hospital(香港サナトリウム病院)2 Village Road, Happy Valley, Hong Kong(香港跑馬地山村道二號)

2572-0211
https://www.hksh-hospital.com/en/
Canossa Hospital(カノッサ病院)1 Old Peak Road, Hong Kong(香港舊山頂道一號)
2522-2181
https://www.canossahospital.org.hk/ja/
Matilda International Hospital(マチルダ国際病院)41 Mount Kellett Road, The Peak, Hong Kong(香港山頂加列山道41號)
2849-0111
https://www.matilda.org/ja/
Queen Mary Hospital(瑪麗醫院)
102 Pok Fu Lam Road, Hong Kong(香港薄扶林道102號)
2255-3838
https://www8.ha.org.hk/qmh/

 

香港で入手可能な市販薬

香港で市販薬を購入できるドラッグストアを紹介します。
風邪薬や下痢止め、頭痛薬、消毒薬などの市販薬を購入することができます。また、マツモトキヨシなどのドラッグストアも出店しています。

ドラッグストア特徴
Mannings(マンニングス)香港に321店舗ある大手ドラッグストア。医薬品や日用品、化粧品などを販売。
Watson’s(ワトソンズ屈臣氏)香港内に171店舗あるドラッグストア。医薬品や日用品、化粧品などを販売。プライベートブランド商品がリーズナブルで大人気。
Sasa(ササ)なんと香港に82店舗。韓国コスメ、海外コスメに強い。
龍豊(龍豐Lung Fung Mall)人気急上昇中の龍豊。セントラル、チムサーチョイ、モンコック、ユンロン、上水、粉嶺と香港に6店舗あり。韓国コスメ、日本コスメ、海外コスメに強い激安ドラッグストア。

 

外務省.“中華人民共和国(香港)世界の医療事情”.
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/hongkong.html, (2025/01/31)

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
.“中華人民共和国の都市の一覧”.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E4%BA%BA%E6%B0%91%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD%E3%81%AE%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7, (2025/01/31)

SBI損保.“中国・香港旅行での高額医療費事例”.
https://www.sbisonpo.co.jp/travel/example/002.html, (2025/01/31)

えりin香港さん.”永久保存版!香港で買うべきお土産10選!ドラッグストア編”.https://ameblo.jp/erihktabearuki/entry-12813377079.html.(2025/01/31)

もしも香港で病気になったら

海外オンライン医療相談の紹介

もしも香港にいて病気になってしまった場合、すぐに現地医療機関で受診してもらえれば良いのですが、これまで述べたとおり、日本とは随分異なります。海外医療のシステムや医療レベル、薬や言語などを理解してサービスを受けるには時間と負荷がかかります。

症状が出ていて長い待ち時間が耐えられない方、病院を受診するか迷っている方は『YOKUMIRU海外オンライン医療相談サービス』を検討してみてはいかがでしょうか。自宅などからご都合の良い時間に、オンラインで日本人医師に相談して健康課題を解消しましょう。

オンライン医療相談サービス『ヨクミル』を詳しく知る オンライン医療相談サービス『ヨクミル』をダウンロード
著者アイコン 著者プロフィール
YOKUMIRU株式会社 ヨクミル編集部
工藤くどう 英揮
/ 海外生活の情報をお届け \
ヨクミルのSNSでは、海外生活の情報を日々投稿しています。
ぜひチェックしてみてください。

関連記事一覧

カテゴリー

アーカイブ

検索

ヨクミル医療相談
-海外から日本人医師に相談-
をダウンロード
Download on the App store Google Playで手に入れよう