【医師監修】血液ドロドロの危険性と血液サラサラがもたらす健康効果

更新日: 投稿日:
監修者プロフィール
相談科:
  • 内科
専門領域:
  • 腎臓内科
大庭おおば 美樹みき先生
血液検査や尿検査の異常に対する追加の検査・足のむくみ・風邪・頭痛・腹痛・めまい・不眠・皮膚の感染症・高血圧・糖尿病を含め、一般内科として健康上の不安なども診察経験が豊富です。症状改善のための食事や生活習慣の指導なども行っています。アメリカで出産して、現在子育て中です。

寝込むほどではないけど、「なんとなく疲れやすい」「手足が冷える」「肌の調子が悪い」という症状を感じている方は多いと思います。もしかすると、その不調の裏には「血液の流れ」が関係しているかもしれません。いわゆる「血液ドロドロ」と呼ばれる状態は、生活のパフォーマンスが低下するだけでなく、重大な病気のリスクとも深く関わっています。今回は、その「血液ドロドロ」の危険性と予防法を医師が解説します。

「血液ドロドロ」とはどんな状態か?

一般的に「血液ドロドロ」と言われる状態は、医学的には「高粘度血症」や「血流停滞」と呼ばれます。脂質や糖、老廃物などが多く含まれることで血液の粘度が高まり、血管内での流れが悪くなる。それが、いわゆる「血液ドロドロ」と呼ばれている状態です。
このような状態になると、脳梗塞、心筋梗塞、動脈硬化といった命にかかわる病気を引き起こしやすくなります。厚生労働省の「令和5年人口動態統計」によると、心疾患(高血圧性を除く)で亡くなった方は約23万人、脳血管疾患による死亡者は約10万人。合わせて年間30万人以上が、血流や血管のトラブルに関連した疾患で命を落としています。

血液ドロドロは、誰にでも起こり得る状態ですが、特に以下のような方はリスクが高いため、注意が必要です。
* 40代以降の方、特に高齢者(65歳以上)
* 糖尿病・高血圧・脂質異常症など生活習慣病のある方
* ストレスや運動不足が慢性的な方
* 水分不足や偏った食生活が続いている方
糖尿病の方は、脳梗塞の発症率が健常者の2~4倍にもなるといわれており、血流の悪化が深く関わっています。

主な自覚症状・兆候は?

血液がドロドロ(=血液の粘度が高い、血流が悪い)状態には、はっきりとした自覚症状は少ないのが実情です。しかし、間接的な「身体からのサイン」として、以下のような症状が見られることがあります。

朝がつらい、疲れがとれない

血流が悪くなると、寝ている間に体の修復や代謝がスムーズに行われず、翌朝も疲れが残ることがあります。

頭が重い・ボーっとする

脳の血流が悪くなることで、集中力低下や軽い頭痛、めまいのような脳の酸素不足症状が出ることがあります。

手足の冷え・しびれ・むくみ

血流の悪化は末梢の血管にも影響するため、手足が冷える・むくむ・しびれるといった違和感につながることもあります。

肩こり・腰の重さ・目の疲れ

筋肉に酸素や栄養が届きにくくなると、老廃物も溜まりやすくなり、コリや張り、疲労感が慢性化しやすくなります。

肌がくすむ・クマが取れない

血行不良により、肌の代謝(ターンオーバー)が滞ると、くすみやクマ、肌荒れが目立つようになります。

イライラ、不安、睡眠の質の低下

自律神経のバランスが乱れやすくなり、イライラや不安、よく眠れないなど、メンタル面の不調として現れることもあります。

血液サラサラにすることで得られる健康効果

血液の流れが良くなると、単に病気を防ぐだけではありません。身体全体のパフォーマンスが底上げされるような、さまざまな嬉しい効果が期待できます。

① 脳と心臓の健康を守る

血栓ができにくくなり、脳梗塞や心筋梗塞の予防に。重大疾患から身を守る第一歩です。

② 美容面でも嬉しい変化

血行が良くなると、肌の透明感やハリが回復しやすくなり、くすみやクマの解消にも繋がります。新陳代謝が整い、自然と肌ツヤがよくなります。

③ 冷えや肩こりが和らぐ

手足の末梢まで血流が届くようになることで、冷え性や肩こり、腰のだるさといった不快感の改善が見込めます。

④ 集中力・メンタルの安定

脳の血流がスムーズになると、集中力や記憶力、睡眠の質の向上にもつながります。イライラや不安が減り、気持ちが整いやすくなります。

⑤ ダイエット・代謝促進

全身の代謝が活性化し、脂肪が燃焼しやすい体質に。無理な食事制限をしなくても、自然に太りにくい身体に近づきます。

血液サラサラに導く生活習慣

血液の流れは、日々のちょっとした積み重ねで変わります。ポイントは以下のとおりです。

* 水分をこまめに摂る(1日1.5~2L目安)
* 青魚・海藻・野菜中心のバランスの取れた食事を心がける
* 軽い運動やストレッチ(ウォーキングでもOK)を習慣にする
* お風呂で湯船につかって、深呼吸でリラックスする
* 睡眠時間をしっかり確保する(6~7時間以上)

血液の状態は、検査結果だけでなく、日々の不調のサインにも現れます。「最近ちょっと疲れやすいな」「肌の調子が悪いな」そんな小さな違和感こそ、体が発している“声”かもしれません。
海外在住や忙しくて病院に行けない方も、ヨクミルなら自宅からオンラインで気軽に相談できます。生活習慣や検査結果をもとに、血液の状態についてアドバイスを受けることができますよ。体の中からキレイと元気を取り戻す一歩、今日から始めてみませんか?

オンライン医療相談サービス『ヨクミル』を詳しく知る オンライン医療相談サービス『ヨクミル』をダウンロード
著者アイコン 著者プロフィール
中野なかの 紗瑛さえ
文具メーカーでプロダクトマネージャーを担当後、システム開発販売会社で販売促進やイベント企画を経験。その後、フリーのプランナー・コピーライターとして、商品企画と販売促進全般、店舗、経営者、政治家、医者などの取材、ライティングを数多く手がける。2021年より、YOKUMIRU株式会社のブランディングマネージャーに就任。医療、健康、美容、飲食系のライティングを得意としている。
/ 海外生活の情報をお届け \
ヨクミルのSNSでは、海外生活の情報を日々投稿しています。
ぜひチェックしてみてください。

関連記事一覧

カテゴリー

アーカイブ

検索

ヨクミル医療相談
-海外から日本人医師に相談-
をダウンロード
Download on the App store Google Playで手に入れよう
男性4人が会議をしている
RECRUIT

採用情報

わたし達と一緒にオンライン医療相談で、世界中の日本人に安心を提供しませんか?
採用ページへ