【医師監修】“運動した方がいい”はわかってる。でも続かない理由。

更新日: 投稿日:
監修者プロフィール
相談科:
  • 内科
  • 整形外科
専門領域:
  • 整形外科
岩佐いわさ 沙弥さや先生
整形外科・リハビリテーション科専門医として、痛みやしびれの診療や生活に寄り添うリハビリに携わってきました。一般内科や産業医の経験もあり、生活習慣や予防の相談も得意です。海外生活で受診を迷う体調不良や、日常生活を見据えた健康相談まで、日本語で安心してご相談ください。

体を動かした日は、不思議と少し気持ちも軽くなる。
それは分かっているが忙しい毎日の中で、その“少し”を続けることが意外と難しい。
運動習慣とは、多くの人にとって「必要だと分かっているのに続かないもの」なのかもしれません。

特に海外生活では、仕事や生活環境の変化も大きく、気づけばデスクワーク中心になっていたり、以前より歩く機会が減っていたりと、運動不足になりやすい環境に置かれている方も少なくありません。
「時間がない」
「疲れてやる気が出ない」
「何をすればいいのかわからない」
そうして後回しにしているうちに、肩こりや腰痛、疲れやすさ、集中力低下など、少しずつ体の不調を感じ始めることがあります。
特に骨や関節、筋肉などは、動かさないことでだんだん機能が低下してしまいます。

しかし実は、“運動が続かない”ことにも理由があります。
単に「意思が弱い」だけではありません。
今回は、整形外科の視点から、「なぜ運動が続かないのか」、そして“無理なく続けるための考え方”について解説します。

1. 「運動=頑張るもの」になっていない?

運動が続かない方の多くは、最初から「ちゃんとやらなきゃ」と頑張りすぎてしまう傾向があります。
例えば、「毎日30分走ろう」「ジムへ週3回通おう」など、高い目標を立てたものの、忙しさや疲れで続かなくなり、「やっぱり自分は続かない」と落ち込んでしまう。

そんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

しかし本来、運動習慣は“特別なこと”ではなく、日常生活の中へ少しずつ組み込んでいくものです。

エレベーターではなく階段を使う。
少し遠回りして歩く。
長時間座りっぱなしを避ける。

そうした小さな積み重ねでも、体にとっては十分意味があります。

特に、運動習慣がない状態から急に頑張り始めると、疲労や痛みだけが強く残ってしまい、「運動=つらいもの」という印象になってしまうことも少なくありません。

2. 「疲れているから運動できない」の悪循環

「仕事で疲れているから、今日は運動は無理」そう感じる時も多いと思います。

ただ実際には、“運動不足そのもの”が、疲れやすさにつながっているケースも少なくありません。

長時間のデスクワークや運動不足が続くと、筋力や体力が少しずつ低下し、血流も悪くなります。
その結果、肩こりや腰痛、だるさ、集中力低下などが起こりやすくなり、「疲れが抜けにくい状態」になってしまうのです。

特に海外生活では、日本にいた頃より歩く距離が減ったり、車移動中心になったりすることで、知らないうちに活動量が落ちていることもあります。

「最近、体力が落ちた気がする」
「少し動いただけで疲れる」

そんな感覚の背景に、慢性的な運動不足が隠れていることもあります。

3. “続けられる運動”は、人によって違う

運動というと、「ランニング」や「筋トレ」をイメージする方も多いかもしれません。
しかし、本当に大切なのは、“自分に合った形で続けられること”です。

歩くことが好きな人もいれば、ストレッチの方が合っている人もいます。
短時間だけ体を動かす方が続く人もいれば、誰かと一緒の方が習慣化しやすい人もいます。

また、肩こりや腰痛がある状態で無理に運動すると、逆に痛みが悪化してしまうこともあります。
そのため、「何をやるか」だけではなく、今の体の状態や生活リズム、仕事環境まで含めて考えることが大切です。

特に、“疲れている時ほど頑張りすぎてしまう人”は注意が必要です。
真面目な方ほど、「もっと運動しなきゃ」と自分を追い込んでしまい、結果的に続かなくなってしまうことがあります。

4. “鍛える”だけではなく、“整える”という考え方

運動というと、「痩せるため」「筋肉をつけるため」というイメージを持つ方も多いと思います。
しかし実際には、運動には、血流改善や姿勢改善、睡眠の質向上、ストレス軽減など、さまざまな効果があります。

特にデスクワーク中心の生活では、同じ姿勢が続くことで、肩や首、腰へ大きな負担がかかっています。

「最近なんとなく調子が悪い」
「疲れが抜けにくい」

と感じている場合、単なる加齢や気合い不足ではなく、“体が固まり続けている状態”になっていることもあります。

だからこそ、「本格的な運動を始める」より前に、“まず少し体を動かす”ことから始めるだけでも意味があります。

運動は、「鍛える」だけではなく、“整えるための習慣”でもあるのです。

5. 大切なのは、“できない理由”を整理すること

運動が続かない時、多くの方は「自分の意志が弱い」と考えてしまいます。
しかし実際には、疲労が強すぎる、生活リズムが崩れている、痛みがある、方法が合っていないなど、“続かない背景”があることも少なくありません。

だからこそ大切なのは、「もっと頑張ること」ではなく、“なぜ続かないのか”を整理することです。
ヨクミルでは、日本語で医師に相談しながら、

「今の不調に運動不足が関係しているのか」
「どんな運動から始めればいいのか」
「無理なく続けるにはどうしたらいいか」

などを、一緒に整理することができます。

健康増進科では、生活習慣や姿勢、運動習慣も含めた相談が可能です。

「運動しなきゃ」と焦る前に、まずは今の体の状態を整理するところから始めてみませんか?

まとめ

運動が続かないのは、“意思が弱いから”とは限りません。
疲労や生活環境、痛み、頑張りすぎなど、さまざまな背景が関係していることがあります。
特に海外生活では、知らないうちに運動不足になりやすく、肩こりや腰痛、疲れやすさなどにつながっていることも少なくありません。

大切なのは、「頑張ること」ではなく、“自分に合った形で無理なく続けること”です。
「最近ちょっと疲れやすいな」
「運動不足かも」

そんな小さな違和感も、体からのサインかもしれません。
気になる不調がある場合は、一人で抱え込まず、ぜひご相談ください。

 

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