日本人の3人に1人が花粉症と言われ、今や国民病となっています。
スギやヒノキの花粉症が多いので日本特有の症状かと思いきや、世界各地でも花粉症に苦しむ人が多いようです。
植物の種類が豊富なエリアでは、花粉シーズンも長く、旅行などの短期間では症状が出なかった人も、
2、3年生活すると発症することもあるようです。不快な症状が悩ましい、世界の花粉症事情について調べてみました。
世界で初めて花粉症を認識したとされるイギリスは、気温が上がる5月下旬から6月にアレルギー症状が出るようです。
街路樹として植えられていることが多いオークやプラタナスが原因のため、都市部での発症が多いのが特徴です。
また公園や住宅など、どこにでもある芝の花粉で発症する人も。
その他、ヨーロッパ全域では、5〜8月がピークのイネ科の花粉症が多いようです。
お米が取れる稲ではなく、カモガヤやネズミホソムギなど、寒さに強く繁殖力がある雑草が原因になっています。
主な原因がオーク、ハンノキで、4月から5月がピークです。
他にも国旗にもなっているメイプルや、樺、ニレ、桑、ウォルナッツなどで症状が出る人が多いです。
6〜7月はバミューダやブルーグラスなどの雑草類、8〜10月にかけてはブタクサがあります。
トロントやバンクーバーなど、人口密度が高く、暖かい気候の大都市での発症率が高くなっています。
4人に1人と言われるほど、ブタクサの花粉症が多いそうです。
時期としては、北東部では8〜10月、西部だと4〜7月中旬まで。
そのほかにも3月~夏前まで、オオバコ、ドクムギ、ヒロハノウシノケグサなど、様々な花粉症の人がいます。
地域によっても原因植物が様々で、アリゾナ州などの中西部ではジュニパーやアカシア、
カリフォルニア州などの南部ではオーク、ニレ、ウォルナッツなどの花粉が原因となっています。
日本でミモザと呼ばれている、黄色い花のワトル(アカシア科)というオーストラリアの国花や、
マツ、ナラ、シーオーク、ニレ、ユーカリ、デイジーなどが原因になっています。
多くの種類の植物が生息するので、日本では花粉症ではなかった人もオーストラリアで発症することも少なくありません。
特に南オーストラリアは、花粉が多いとのこと。
比較的花粉症を発症する人が少ないエリアです。
小麦をほとんど口にしない、コメを中心とした食文化が影響しているという説もあります。
しかし、南国特有のマンゴーの花粉症やアレルギーを発症する人がいます。
マンゴーはウルシ科なので、ウルシでかぶれる人は注意が必要です。
また、花粉だけでなく排気ガス、ホコリ、チリなどでアレルギー症状を発症する人も多いようです。
※花粉のピークは、エリアや気象状況などで変わってきますので、目安にしてください。
食事やサプリ、薬など、ご自身に合った予防法や治療法を見つけて快適に過ごしたいですね。
Yokumiruでは、予防法や現地で購入できる市販薬などを聞くこともできますので、お気軽に相談してください。
葉山奈々先生 耳鼻咽喉科
子どもから高齢者まで、花粉症で苦しむ患者さんは世界的にも多くいます。特に最近では、小さなお子さんの患者さんが増えています。困っている方は、どなたでも気軽に相談してください。
武井智昭先生
アレルギー科・プライマリケア科・内科・小児科
普段は、0歳から100歳まで心身の診療を担当しています。食物アレルギー、気管支喘息、金属アレルギー、花粉症の体質改善などの相談が可能で、海外で手に入る市販薬の相談にも対応できます。