ベトナムは、多くの日本人観光客が訪れるアジアの国の中でも、比較的治安が良い国の一つですが、旅行者が犯罪被害に遭ったり、健康被害にあったりする可能性もあります。本記事では、ベトナム旅行における安全対策について、基本的な準備から緊急時の対応まで、詳しく解説します。
万が一に備えて事前に海外旅行保険の加入を!
海外旅行保険に加入しておきましょう
万が一の事態に備えて、旅行保険に加入しましょう。病気や怪我による医療費や、荷物紛失などのトラブルにも対応できます。海外旅行保険の補償範囲や支払限度額を確認しておくことも重要です。補償範囲や支払限度額は、保険会社によって異なるので、加入前に必ず確認しましょう。特に、ベトナムでは熱帯性疾患や食中毒、交通事故などのリスクが高いため、しっかりとした保険に加入することが重要です。
一方で、ベトナム国内では、公的医療保険は存在しますが、外国人旅行者は加入することができません。そのため、病気やけがをした場合は、現地の民間病院やクリニックを受診することが一般的です。ただし、民間病院やクリニックの治療費は高額になることがあるため、旅行保険に加入しておくことがおすすめです。
加入する旅行保険によっては、治療費の立替えや医療機関の紹介などのサポートも受けられる場合があります。旅行保険に加入する際には、しっかりと内容を確認し、必要な場合は保険会社に相談することをおすすめします。
また、ベトナム旅行に際しては、現地の保険会社から旅行保険に加入することもできます。ただし、現地で加入する場合は、契約書の内容を十分に理解し、契約内容に不備がないかを確認することが大切です。
ビザなど必要な書類の準備
ベトナム旅行に必要な書類を事前に準備しておきましょう。パスポートやビザ、健康保険証、航空券などが必要です。また、予定の滞在期間をオーバーする場合は、ビザ延長手続きを行う必要があります。
パスポート | ベトナム旅行に行く際には、有効なパスポートが必要です。パスポートは、旅行の前に申請し、発行された後に所定の期間内に更新しておく必要があります。 |
ビザ | ベトナム滞在期間が15日以下、入国時に6ヶ月以上のパスポート有効期限があることで免除されます。ビザは、ベトナム大使館または領事館での申請、オンラインでの申請、旅行代理店を通じて申請することができます。ビザの種類には、単一入国ビザ、複数入国ビザ、電子ビザなどがあります。 |
健康保険証 | ベトナム旅行中に医療が必要になった場合に備え、健康保険証を持参することが推奨されます。日本の健康保険証は、国際保険証として利用することができますが、事前に確認しておくことが大切です。 |
ホテル予約証明書 | ベトナム旅行中の宿泊先として、ホテル予約証明書が必要となる場合があります。予約をする際には、予約確認書や予約番号をもらっておくようにしましょう。 |
※パスポートの有効期限の制限などは、変更になる場合があるので、大使館などの最新情報を確認してください。
政治、治安、気候など現地情報を確認しましょうの確認
ベトナムに行く前に、現地の情報を確認しましょう。政治情勢や治安情報、気候などの情報を事前に調べることで、旅行中のトラブルを防ぐことができます。
比較的治安は良いが貴重品に注意
ベトナムは、アジア諸国の中でも比較的治安が良い国の一つですが、旅行者による犯罪被害や詐欺被害が報告されています。特に、路上での荷物や財布の盗難、タクシーの乗り物代を不正に請求する詐欺、飲み物に薬物を混入しての強盗などが報告されています。観光地では警備員が巡回している場所もありますが、夜間の外出や人混みには注意が必要です。
南北で異なる気候に注意
ベトナムは、北部と南部では気候が大きく異なります。北部は冬季には気温が10℃以下になることがあり、夏季には蒸し暑く、豪雨や台風の被害に遭うことがあります。南部は一年中暑く、雨季の6月から10月にかけては集中豪雨が降り、洪水などの被害が起こることがあります。ベトナム旅行前には、現地の気象情報や気候について調べておくことをおすすめします。
日本と違う激しい交通事情
ベトナムの交通事情は激しいため、交通事故に巻き込まれるリスクが高いです。特に、バイクや自転車に乗る場合は、ヘルメットの着用を徹底し、慎重に運転するようにしましょう。また、交通ルールが守られていない場面も多いため、歩行者も十分に注意する必要があります。
現地通貨通貨はベトナムドンのレートに注意
ベトナムの通貨はベトナムドンです。一部の観光地では、ドルでの支払いも可能ですが、基本的にはドンでの支払いが必要です。現地でドンを両替する際には、レートに注意して両替することをおすすめします。
混雑した観光地では犯罪に注意
ベトナムには、ハノイやホーチミン市などの都市部と、ハロン湾やフエなどの郊外の観光地があります。特に、ハロン湾やフエなどは、世界遺産に登録されていており、多くの観光客が訪れています。観光地では、伝統的な建物や文化、美しい景色などを見ることができますが、混雑している場所もあるため、スリや置き引きなどに十分に注意して観光を楽しみましょう。
食事は飲み水や衛生状態に注意
ベトナム料理は、フランス料理や中国料理、日本料理の影響を受けた独自の味わいが特徴です。フォーや生春巻き、バインミーなどの料理は、現地で食べることができます。ただし、食品衛生には十分に注意しましょう。水道水は飲めないため、ボトル水や清潔な飲み物を飲むようにしましょう。また、路上での食事や生野菜、生食は避けるようにしましょう。
緊急時の対応
次に、緊急時に必要な対応方法について解説します。
緊急時の連絡先の確認
緊急時には、日本大使館や現地警察などの連絡先を事前に確認しておきましょう。もしもの時にすぐに連絡することができます。
日本大使館は、マニラにあります。連絡先は、以下の通りです。
日本大使館 | |
住所 | 27 P. Liễu Giai, Ngọc Khánh, Ba Đình, Hà Nội, ベトナム |
電話番号 | +84 24 3846 3000 |
ホーチミン市公安本部事務所 | |
住所 | ホーチミン市、1区、Nguyen Cu Trinh坊、Tran Hung Dao通り、268番地 |
電話番号 | (028)-3838-7344 |
現地の人に相談する
緊急時には、現地の人に相談することが大切です。日本語が通じる人がいる場合は、その人に相談しましょう。現地に相談する人がいない場合は、日本大使館や警察に連絡しましょう。旅行会社にも連絡しましょう。特に、強盗や盗難などの犯罪被害に遭った場合は、すぐに警察に通報しましょう。
安全な場所へ移動する
緊急時には、安全な場所へ移動することが重要です。人混みや治安の悪い場所から離れ、ホテルや大使館、警察署などの安全な場所へ移動しましょう。
旅行中に気を付けること
ベトナム旅行中に気を付けるべきことについて紹介しますので、事前に確認してください。
財布や荷物の管理
財布や荷物を盗まれる被害が多いので、観光時の貴重品は必要最小限に抑え、ホテルのセーフティボックスに預けることが推奨されます。また、バッグや財布はいつも自分の目の届く範囲で管理しましょう。
飲み物や食べ物の注意
ベトナムでは、水道水が飲めないので、ボトル水や清潔な飲み物を飲むようにしましょう。また、食品衛生にも注意し、生野菜や生食、路上での食事は避けましょう。
交通事故への注意
ベトナムの交通事情は激しいため、交通事故に巻き込まれるリスクがあります。特に、バイクや自転車に乗る場合は、ヘルメットの着用を徹底し、慎重に運転しましょう。
参考 外務省海外安全ホームページ|安全対策基礎データ
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_005.html
参考 外務省海外安全ホームページ|危険・スポット・広域情報|現地大使館・総領事館からの安全情報 履歴
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMail.html?countryCd=0065
ベトナム旅行における安全対策について、基本的な準備から緊急時の対応まで、詳しく解説しました。旅行前の準備や緊急時の対応方法、現地での注意点についてしっかりと把握し、安全で快適なベトナム旅行を楽しみましょう。