シンガポールは東南アジアの国の中でも、治安の良さと衛生面の良さで知られています。そのため、観光地としても人気が高く、日本からも多くの人々が訪れます。しかし、旅行前にはいくつかの準備や注意点があります。この記事では、シンガポール旅行前にチェックしておきたい事前準備と注意点について詳しく解説します。
パスポート期限ほか渡航条件をチェック
日本国籍の場合、観光目的での滞在は90日以内のビザ免除措置が適用されます。ただし、入国時にはパスポートの有効期限が6ヶ月以上あること、航空券の予約が必要であること、滞在期間中に一定の金額を所持していることなど、いくつかの条件があります。そのため、旅行前には必ず日本国外務省の海外安全ホームページで最新の情報を確認し、必要な準備を行いましょう。
海外旅行保険に加入しておきましょう!
シンガポールは医療水準が高い国として知られていますが、海外旅行保険に加入していない場合、医療費が高額になることがあります。そのため、事前に海外旅行保険に加入しておくことをおすすめします。また、病院に行く際は、予約が必要なことが多いため、旅行前には病院の電話番号や予約方法を確認しておきましょう。
変圧器・変換プラグを用意
シンガポールの電圧は220Vで、周波数は50Hzです。日本の電圧と異なるため、電化製品を持参する場合は、変圧器が必要になる場合があります。また、プラグも異なるため、変換プラグを持参することをおすすめします。
支払いはクレジットカードで
シンガポールでは、クレジットカードの利用が一般的です。VISAやMastercardなどのクレジットカードは、多くの店舗やレストランで利用可能です。また、現地のATMから現地通貨を引き出すこともできますが、手数料がかかるため、事前にクレジットカードの利用を検討することがおすすめです。
街中にWi-Fiスポットがあって便利
シンガポールでは、Wi-Fiが無料で利用できるスポットが多くあります。公共交通機関や商業施設、観光地などで利用できるため、スマートフォンやタブレットを持参する場合は、Wi-Fiを活用することがおすすめです。また、現地のSIMカードを購入することも可能です。SIMカードを購入する場合は、事前に日本で購入しておくことをおすすめします。
夜間や危険エリアを避けて行動
シンガポールは、治安の良さで知られている国ですが、観光地や人気のあるエリアでは、スリや置き引きなどの犯罪が発生することがあります。そのため、貴重品の管理には十分注意しましょう。また、夜間には人通りが少なくなるため、危険なエリアや暗い場所を避けるようにしましょう。
シンガポールは一般的に治安が良く、安全な国と言われていますが、一部の地区では犯罪が発生し観光客が巻き込まれることもありますので、注意が必要です。
ジョホール・バル市街 | マレーシアとの国境に位置するジョホール・バル市街は、違法な賭博や売春が横行して、比較的治安が悪いとされています。スリや置き引き、窃盗事件が頻発しており、特に夜間や人通りが少ない場所は犯罪に巻き込まれる危険があるので、立ち入ることを避けるようにしましょう。 市場や屋台での買い物は、偽物に注意。特に、有名ブランド品の偽物が多く出回っているため、購入する際には信頼できる店舗で購入しましょう。 |
ギャング・エリア | シンガポールでは、一部の地域がギャング・エリアと呼ばれており、治安が悪いとされています。例えば、グロング・バールク、トー・パヨ、ヨーキャンなどが挙げられます。これらの地域では、スリや置き引き、強盗事件が頻発しており、危険が伴います。昼間は比較的安全ですが、夜は一部の場所では暗くなるため、特に女性は注意してください。 |
リトル・インディア | シンガポールのリトル・インディア地区は、サリーショップ、ジュエリーショップ、アートギャラリーなどがあり、インドの文化や伝統を体験できる場所です。観光客にも人気ですが、比較的治安が悪いとされています。スリや置き引き、性的暴行事件が頻発していますので、夜間は立ち入ることを避け、特に女性は十分注意して人通りの多い場所を歩くようにしましょう。 |
ゲイラン | ゲイラン地区は、観光客にはあまり知られていない地区ですが、美味しい料理店や面白い観光スポットがあるため、訪れる価値があります。しかし、比較的治安が悪く、スリや置き引き、強盗事件、暴力事件が頻発しており、夜間は危険なエリアです。特に、クラブやバー周辺には多くのトラブルが発生しています。 |
高温多湿なので熱中症対策を
シンガポールは、一年を通して高温多湿な気候です。特に、6月から9月にかけては35度を超える日もあり、熱中症や脱水症状になることがあります。そのため、水分補給や適切な服装など、暑さ対策を十分に行うことが大切です。また激しい雷雨が降ることもあるので、レインコートや傘を携帯しておくと安心です。
水道水やペットボトル飲料は安全
シンガポールでは、水道水が安全に飲めるため、水筒などに入れて持参することができます。また、屋台や路上で販売されている飲み物は、衛生的に問題がある可能性があるので、購入する場合は、ミネラルウォーターなどのボトル入りの飲料を選ぶことをおすすめします。
交通機関は混雑と盗難に注意
シンガポールの公共交通機関は、高いレベルで整備されています。MRT(地下鉄)やバス、タクシーなどを利用することができます。ただし、ラッシュアワーや深夜は、混雑することがあります。そのため、事前に交通のルートや時間帯を調べて、余裕を持って行動することがおすすめです。
タクシーやライドシェアを利用する場合は、乗車前に料金やルートを確認し、余分な料金を支払うことのないように、ドライバーと交渉することが大切です。また、同乗者に盗難されないよう、車内では貴重品は手元に置いておきましょう。
観光や飲食はマナーに注意して
シンガポールは、多民族国家であり、さまざまな文化が混在しています。そのため、マナーや習慣には注意が必要です。例えば、地下鉄やバスなどの公共交通機関や公園、ビーチ、ショッピングモール、飲食店内などの場所では、飲食物の持ち込みやゴミ捨てが禁止されています。
また、寺院やモスクなどの宗教施設では、靴を脱いで入ることがありますが、裸足での立ち入りが禁止されている場合もあるため、事前に確認して靴下を用意するなど注意を払いましょう。
情報収集してイベントを楽しもう
シンガポールでは、多くのイベントが開催されています。例えば、新年にはチャイニーズ・ニューイヤーや、イスラム教の斎月にはハリ・レイアといった祭りがあります。また、9月にはフィンテック・フェスティバル、12月にはシンガポール・ジャズ・フェスティバルなど、多様なイベントが開催されています。
旅行前には、開催スケジュールや持ち物、持ち込み禁止物などを確認しておきましょう。大きなイベントには大勢の人が集まりますので、貴重品の盗難に注意が必要です。
シンガポールでは、緊急時のための連絡先を把握しておくことが重要です。以下は、主要な緊急連絡先です。
救急車、消防車、警察 | 999 |
観光客に関する情報 | 1800-736-2000 |
日本大使館緊急事案対応窓口 | +65-9674-0637 |
多民族国家ならではのマナーにも注意
シンガポールは、社交的で礼儀正しい人々が多いですが、多民族国家で様々な文化が混在しているため、マナーに気をつけて交流しましょう。以下に、シンガポールでのマナーに関するポイントをまとめます。
- 公共の場は、禁煙である場合が多いため、タバコを吸わないようにしましょう。
- 宗教施設では、肌の露出が多い服装を避けるようにしましょう。
- ビジネスシーンでは、名刺交換が重要となります。名刺は両手で持ち、相手に向けて差し出すようにしましょう。
- シンガポールでは、一部の文化・宗教で左手は不浄な手とされているため、左手で物を触ったり、渡したりすることがタブーとされています。また、長時間の握手やハグは避けるようにしましょう。
参考 外務省海外安全ホームページ|安全対策基礎データ
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_005.html
参考 外務省海外安全ホームページ|危険・スポット・広域情報|現地大使館・総領事館からの安全情報 履歴
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMail.html?countryCd=0065
以上、シンガポール旅行前にチェックしたい事前準備と注意点について紹介しました。シンガポールは治安や衛生面の良さが知られていますが、旅行前には入国条件やビザ、病院やクレジットカード、通信、天候、飲料水、交通、文化、イベントなどの情報を確認しておくことが大切です。また、マナーにも注意して、シンガポールの人々と交流を楽しみましょう。旅行を安全に楽しむためには、旅行前の準備が欠かせません。しっかりと情報収集を行い、万全の体制でシンガポールを訪れましょう。