【医師監修】スマホの使い過ぎで指や手首が痛くない?!~腱鞘炎の解消法を医師がアドバイス~

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若年層もスマホで腱鞘炎が増えている!

腱鞘炎は、以前はピアノ演奏やキーボードを頻繁に操作する職業、アスリートなどがなる疾患と思われていましたが、最近はスマホの使い過ぎなどで若年層でもなる人が増えているようです。今回は、腱鞘炎の原因や予防法について探ってみました。

指や手首、肘に多い腱鞘炎とは

腱鞘炎は、骨と筋肉をつないでいる「腱」と、腱を包む「腱鞘」と呼ばれる組織に、摩擦が生じることによって起きる疾患です。腱と腱鞘は、全身のさまざまな部位にありますが、動きが多い手首や指に多く発症します。
手の腱のうち指を曲げる方向に働くのが屈筋腱、伸ばす方向に働くのが伸筋腱です。腱鞘は、腱が骨から浮き上がらないように止める役割をしています。指を曲げ伸ばしするときに、腱は腱鞘のトンネルの中を行き来しますが、使いすぎると摩擦が生じて炎症を起こして、腫れることがあります。安静にしていると腫れはひきますが、使い続けると痛みが生じます。

スマホやデスクワークも原因に

腱鞘炎を発症すると痛みが生じるだけでなく、腱鞘が腫れて狭くなるため、腱のスムーズな動きが妨げられ、手首などの関節の動きが悪くなることも少なくありません。また、周辺の神経を刺激することでしびれが出ることもあります。
最近はスマホの長時間使用によって、縮んだバネのように腱に引っ掛かりが生じて、スムーズに指が伸ばせなくなる「ばね指」、手首の親指側にある腱鞘に発症する「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」などが増えています。他にも、運動やデスクワークで肘の外側が痛む「テニス肘」などが腱鞘炎です。手首に負担がかかりやすい子育て中の人や、スポーツ、キーボード操作などで指をよく使う職業の人もなりやすいと言われています。
また、女性ホルモン(エストロゲン)は、腱や腱鞘を滑らかに保つ働きがあるので、妊娠中や産後、更年期などによる女性ホルモンのバランスの変化で、腱鞘炎になりやすいと考えられています。糖尿病、関節リウマチ、人工透析を受けている場合や加齢などでも、腱や腱鞘に炎症が起こしやすくなります。

重症の場合は注射や切開手術も

腱鞘炎は使い過ぎが原因になっている場合が多いので、治すためには安静にすることが基本です。しかし、元々よく動かす場所に発症しているので、まったく使わなくするのは困難なことだと思います。なるべく反対の手でできることをしたり、使う時間を短くしたりするなど工夫しましょう。
痛みが強い時は、テーピングやサポーターで固定する方法や、鎮痛消炎薬や湿布剤、内服薬の痛み止めなども有効です。それでも辛い場合は、ステロイド剤の注射や、腫れて厚くなった腱鞘を切開する手術などの治療法があります。また、ストレッチで改善や予防をすることもできます。
痛みや動きが悪いなど、気になる症状がある方は、ヨクミルで専門医師にご相談ください。

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監修者プロフィール
相談科:
  • 内科
  • 外科
  • 小児科
  • 整形外科
  • 産婦人科
  • 総合診療科
専門領域:
  • 救急専門医
  • 産婦人科専門医
  • 集中治療専門医
岡田おかだ 麻美あさみ先生
現在シンガポールで暮らしている岡田先生は、産婦人科と救急医療に長年従事されてきたので、ちょっとしたケガや体調不良などから、手術を勧められた場合のセカンドオピニオンなども相談できます。話しやすい雰囲気と、分かりやすい説明で定評があります。救急専門医・集中治療専門医・産婦人科専門医。
著者アイコン 著者プロフィール
中野なかの 紗瑛さえ
文具メーカーでプロダクトマネージャーを担当後、システム開発販売会社で販売促進やイベント企画を経験。その後、フリーのプランナー・コピーライターとして、商品企画と販売促進全般、店舗、経営者、政治家、医者などの取材、ライティングを数多く手がける。2021年より、YOKUMIRU株式会社のブランディングマネージャーに就任。医療、健康、美容、飲食系のライティングを得意としている。
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