そろそろ梅雨がきて、今年も汗ばむ季節になってきました・・・
「体のニオイが気になる」、「もしかすると自分汗臭い?」と思う方も多いのではないでしょうか。
今回は特に汗ばむ季節に気になる”体臭”について、「ニオイの正体は何なのか」や「ニオイに隠れた病気」「ニオイに男女差はあるのか」など、体臭の気になることを書いていこうと思います。
過去のブログに「多汗症について」の記事も書いているので、汗が気になる方はあわせてチェックしてみてください。
過去ブログ:「もしかすると多汗症?セルフチェックで確認しよう」
ニオイのもとは・・・
皮脂や汗は、分泌されたばかりではほぼ無臭です。しかし、時間が経ち、皮膚に付着しているいろんな種類の雑菌(皮膚常在菌)に含まれるアミノ酸や脂質、タンパク質などの成分が酸化、分解されることで、不快なニオイのするガス(揮発性成分)が発生することによって体臭となります。
また、辛い物やにんにく、アルコールなどの特定の食品を過剰摂取等した場合も、汗腺や皮脂腺を通してガスとして出され、ニオイの原因になることも報告されています。
2種類の汗腺の違い
汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類あり、それぞれに含まれる成分によって発生するニオイは異なります。
暑いときや運動したときなどにかくサラサラとした汗を分泌するのがエクリン腺でほぼ全身に分布しています。エクリン腺からの汗の成分は、ほとんどが水で、他は塩分やアミノ酸、尿酸などです。上にも書きましたが、汗をかいて汚れがつくと菌が増殖しやすくなり、時間の経過とともにアミノ酸などが分解されて体臭が発生します。
一方、アポクリン腺は主に脇や性器周辺などにあります。アポクリン腺から分泌される汗は、水のほかにタンパク質、脂肪酸、脂質など、独特のニオイのもとになりやすい成分を多く含んでいます。
ワキガ臭の原因もこのアポクリン腺からの汗が常在菌によって分解されることで、あの独特な不快なニオイが発生します。
アポクリン腺 | エクリン腺 | |
成分 | 水、脂質、脂肪酸、タンパク質など | 約99%は水。他にはアミノ酸、カルシウム、カリウム、演歌ナトリウムなど |
分布部位 | 脇の下や性器周辺 | 全身、特に手のひらや足の裏に多い |
役割 | 動物学的性的なアピール、フェロモン | 体温調整など |
特徴 | 特有のニオイがあり、その匂いが強い場合をワキガという。 | 発汗直後は無臭だが、時間と共に菌が繫殖しニオイが発生する。 |
体臭を抑える食べ物
体臭を抑えるには、さまざまな体臭や加齢臭などの原因でもあるノネナールを発生させる過酸化脂質の増加を防ぐことが大切!
その過酸化脂質の増加を防ぐ働きがあるのが抗酸化脂質で、ビタミンEは抗酸化力が高く、ビタミンCをあわせて摂取すると効果が持続します。
・ビタミンEを多く含む食品:ゴマ、アボカド、アーモンド、モロヘイヤ、かぼちゃ、赤ピーマンなど
・ビタミンC:カリフラワー、ブロッコリー、ピーマン、じゃがいも、キウイ、いちご、柿など
男女の違いによるニオイに差がある?
一般に、男性ほうが女性よりも皮脂などが多いため体臭が強いとされています。また、体臭の揮発性のニオイ成分も男性の方が女性よりも多く含まれていることが分かっています。
また、女性ホルモンには汗を抑える役割があり、閉経前後に女性が非常に汗をかきやすくなるのは、女性ホルモンが低下するためと言われています。
ニオイには病気が隠れていることも・・・
病気が原因で体臭を放つこともあり、下記にニオイとそれに隠れた病気を上げました。
今までと違う体臭を感じるようになった場合は、医師・医療機関に相談しましょう。
糖尿病 | アセトン臭、尿の甘酸っぱいニオイ |
腎機能の低下、疲労 | 汗のアンモニア臭 |
便秘 | 便の腐敗臭 |
甲状腺機能亢進症・バセドウ病 | 皮脂腺が活発になり独特の体臭 |
次回は体臭・ニオイの予防についてご紹介!
次回の投稿もあわせてチェックしてください。
<参考サイト>
くすりと健康の情報局
体臭改善は食べ物から!体臭きつい人に共通する食事とニオイを防ぐ食品とは?(green house)