ドイツ旅行前にチェックしたい安全対策-基本準備から緊急時の対応まで-

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ドイツは、安全な国として知られており、多くの旅行者に人気のある観光地です。しかし、万が一のトラブルに備えて、安全対策をしっかりと行っておくことが大切です。以下では、ドイツ旅行における安全対策について、基本的な準備から緊急時の対応まで解説します。

ドイツ旅行の基本準備

ドイツ旅行に出発する前に、以下のような基本的な準備を行っておくことが大切です。

・パスポートやビザの確認
ドイツに旅行する際には、パスポートが必要です。また、日本から90日以内の短期滞在の場合、ビザは不要です。しかし、滞在目的や滞在期間が異なる場合には、ビザの取得が必要になる場合があります。旅行前に、自分がどのような手続きをする必要があるかを確認しましょう。

・航空券やホテルの予約
ドイツ旅行の計画を立てる際には、航空券やホテルの予約が必要です。特に、シーズンや人気のある地域では、早めに予約を行うことがおすすめです。また、予約後には、確認書類を印刷して持参することを忘れないようにしましょう。

・現地通貨の用意
ドイツでは、ユーロが通貨単位となっています。旅行前に、現地通貨の用意をすることをおすすめします。日本でユーロを購入することもできますが、為替レートが不利になることがあるため、現地での両替がおすすめです。また、クレジットカードも利用可能ですが、現金も用意しておくことをおすすめします。

・旅行保険の加入
ドイツ旅行前には、旅行保険に加入することをおすすめします。病気や怪我、盗難などの被害に対して保障してくれるため、安心して旅行を楽しむことができます。また、医療費が高額になることがあるため、医療保険にも加入することをおすすめします。

これらの準備を行っておくことで、旅行中に不測の事態が起きた際にも、スムーズな対応ができるようになります。

ドイツでの安全対策

犯罪発生状況

(1)一般的にドイツは、ヨーロッパの中では比較的安全な国とのイメージを持たれています。しかしながら、ドイツ連邦警察の発表によれば、2021年のドイツ国内全体の犯罪発生件数は約505万件であり、人口10万人当たりの犯罪発生件数は日本の約10倍に上ります(ドイツの人口は約8,300万人)。日本の生活感覚のままでは思わぬ犯罪の被害に遭うおそれがあります。
(2)犯罪種別は、スリやひったくり等の窃盗、強盗や詐欺などといった財産に関わる犯罪がほとんどですが、傷害や暴行(性犯罪を含む)といった身体の安全に関わる犯罪も発生しています。特に、観光客が多く訪れる大都市や観光地は、外国人犯罪グループの流入、麻薬の蔓延等の様々な要因から犯罪発生率が高くなっています。
(3)一定規模以上の都市には、特定の国・地域出身の外国人が多く定住するエリアがあります。こうしたエリアはその国・地域の文化が根付いており、日中は活気がある反面、夜間の治安は一般的にあまりよくありません。このほかにも都市によっては、麻薬や犯罪の巣窟となっている危険地域(No-Go-Areas)が存在します。これらの地域には絶対に近付かないでください。
(4)ドイツは難民受け入れに積極的な政策をとっており、2015年以降これまでに220万人以上の難民がシリアやイラク等からドイツに入国してきています。(また、2022年2月以降、ウクライナからの避難民も増加しています。)こうした中、反移民・難民を標榜するデモが大都市を中心にドイツ国内で断続的に発生し、一部が暴徒化するケースも見られます。

テロ・誘拐情勢

治安概況

近年、欧州各国で不特定多数を標的とするテロや襲撃事件が頻発しており、ドイツでは2016年12月にベルリンのクリスマス・マーケットに大型トラックが突入するテロ事件が発生しました(12名死亡、53名重軽傷)。これ以降、同様の大規模なテロ事件は見られず、2020年中、イスラム過激主義に基づく組織的なテロ事件は発生していません。しかしながら、イスラム過激主義や、反ユダヤ、外国人排斥等の極右思想に影響を受けたとみられる個人によるテロ事件等が発生しています。また、最近もドイツ各地でテロを計画した容疑者やイスラム過激主義者が、治安当局に相次いで摘発・逮捕されており、ドイツ国内は依然としてテロの脅威にさらされています。

各組織の活動状況または各地域の治安情勢

・上記のとおり、ドイツ治安情報機関が未然にテロ計画を摘発するなど、ドイツがイスラム過激主義のターゲットとされていることに変わりはなく、国内におけるテロ攻撃の危険性は依然として高いことに留意する必要があります。
・この他、2021年には、ドイツ東部の各都市で大規模なデモや集会が頻発し、一部の参加者が暴徒化する騒擾(そうじょう)事件に発展しています。今後も主義・主張を異にする過激なグループ同士による大規模な衝突事案の発生は排除できません。

誘拐事件の発生状況

2020年中、ドイツにおける誘拐事件は30件発生しましたが、日本人を標的とした事件は確認されていません。

日本人・日本権益に対する脅威

テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。

近年では、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。

テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

安全対策

ドイツは一般的に安全な国ですが、犯罪やテロのリスクはゼロではありません。以下に、ドイツでの安全対策について紹介します。
・貴重品の管理
貴重品は、できるだけ身につけず、ホテルのセーフティボックスに保管することがおすすめです。また、カバンや財布は、いつも身につけておくようにしましょう。

・夜間の外出
夜間の外出は、特に注意が必要です。一人での外出は避け、人通りの多い場所を歩くようにしましょう。また、公共交通機関を利用する際には、正規のタクシーや公共バスを利用するようにしましょう。

・ドイツでは、テロのリスクもあります。公共の場において、荷物に注意し、不審な人物には注意を払いましょう。また、事件発生時には、速やかに安全な場所に避難するようにしましょう。

緊急時の対応

万が一の緊急時に備えて、以下のような対応策を事前に把握しておくことが大切です。

日本大使館や領事館への連絡

緊急時には、日本大使館や領事館に連絡することが大切です。現地の状況を把握し、適切なアドバイスを受けることができます。また、パスポートの紛失や盗難などが発生した場合には、日本大使館や領事館で再発行の手続きを行うこともできます。

警察110
救急・消防112
在ドイツ日本国大使館030-210-940
在デュッセルドルフ日本国総領事館0211-164820
在ハンブルク日本国総領事館040-3330-170
在フランクフルト日本国総領事館069-2385730
在ミュンヘン日本国総領事館089-4176040

 

・医療機関の利用
ドイツの医療機関は、非常に高い水準での医療が提供されています。万が一の怪我や病気に備えて、医療保険に加入しておくことをおすすめします。また、英語を話せる医療スタッフが多く在籍しているため、英語での受診も可能です。
医療情報については、以下も参考にしてください。

https://yokumiru.jp/archives/5227

参考 外務省海外安全ホームページ|安全対策基礎データ
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_165.html

参考 外務省海外安全ホームページ|危険・スポット・広域情報|現地大使館・総領事館からの安全情報 履歴
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMail.html?countryCd=0049

記事の参照元
・ドイツ連邦共和国大使館・総領事館
https://japan.diplo.de/ja-ja
・在ドイツ日本国大使館
https://www.de.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
・ドイツ国立観光局
https://www.germany.travel/en/home.html
・在ミュンヘン日本国総領事館
https://www.muenchen.de.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
・在フランクフルト日本国総領事館
https://www.frankfurt.de.emb-japan.go.jp/jp/konsular/coronainfo_jp.html
・ドイツ連邦保健省
https://www.bundesgesundheitsministerium.de/en/coronavirus-infos-reisende/einreise-sms/entry-sms.html
・厚生労働省
https://www.hco.mhlw.go.jp/
・外務省
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html
・外務省(出国前検査陰性証明保持の見直し)  https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2022C073.html
・Visit Japan Web
https://vjw-lp.digital.go.jp/

以上のように、ドイツ旅行における安全対策には、基本的な準備や、貴重品の管理、テロの対策などが必要です。また、万が一の緊急時には、留学生向けサポート窓口や日本大使館、医療機関を利用することが大切です。旅行前には、これらの情報を把握しておくことが大切です。

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著者アイコン 著者プロフィール
地方自治体にて起業支援・地域振興業務に従事後、コワーキングスペースの立ち上げ、イベント運営やクラウドファンディング、補助金事業サポートなど多数経験。事業立ち上げで培ったコンテンツマーケティングの経験や人的ネットワークを活かし、YOKUMIRU株式会社の海外に関する記事を担当。多方面にわたる情報収集力に長け、趣味の海外旅行で集めた情報も盛り込み、ブログを執筆している。
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