初めての海外は不安がいっぱい…?!ドイツ生活のはじめ方

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ドイツで暮らすための気候や地域性などの基本情報から医療事情、病気や怪我したときの注意事項などを紹介しています。

ドイツの基本情報


クラシックの本場!?経済だけでなく、スポーツ、教育もトップクラス!

ドイツの面積は、35.7万平方キロメートルでほとんど日本と同じです。日本と大きく違うのは、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、フランス、オーストリア、スイス、チェコ、ポーランド、デンマークと、9か国と国境を接してる点です。人口は約8,319万人(2020年9月、独連邦統計庁)、人口密度:1平方キロメートルあたり約237人(2018年、世銀)です。

首都のベルリンの人口は約367万人、公用語はもちろんドイツ語です。なお、在留日本人人数は、41,757人(2020年10月 海外在留邦人調査統計)です。

意外と知られていないかもしれませんが、ドイツの正式名は「ドイツ連邦共和国」です。第2次世界大戦後、東ドイツと西ドイツの2つの国家に分かれていましたが、1989年、東西ドイツを隔てていたベルリンの壁が壊され、1990年に再び統一国家となりました。ドイツは欧米の中でも特に経済力の高い国です。GDP(国内総生産)の高さは、アメリカ、中国、日本に次いで世界で第4位。自動車輸出台数は、フランスに次いで2位です。

宗教については、カトリック(27.2%)、プロテスタント(24.9%)、ユダヤ教(0.1%)(連邦統計庁)と、キリスト教が過半数を占めています。

また、文化の分野ではクラシック音楽の本場であることが知られています。学問の分野でも、イギリスの雑誌、「タイムズ」が発行している教育情報誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション」の2014~2015年の世界の大学ランキングのトップ100校の中にドイツ語圏の大学が8校ランクイン(日本は2校)。そして、2014年までのノーベル賞受賞者数は、アメリカ、イギリスに次ぐ81名となっています。スポーツの分野でも、ドイツが2014年に開催されたサッカーのワールドカップで優勝したことは、記憶に新しいところかと思います。

そして、ドイツの象徴的な魅力の一つが安全な国であることです。ドイツを訪れた人が、街を歩いていて危険を感じることはまずないでしょう。夜でも危ないことはほぼないと言えます。またドイツ人は、一般に親切で秩序を大切にしています。非常に環境意識が高いことでも知られていて、徹底したごみの分別システムや再生可能エネルギーの先進国でもあることも見逃せません。

 

先進工業国かつ貿易大国!GDP世界4位のドイツ経済

ドイツは世界有数の先進工業国であるとともに貿易大国。GDPの規模では欧州内で第1位
ドイツの主な貿易相手を地域別に見ると、輸出入ともに欧州が全体の3分の2程度を占める(輸出は欧州(68.2%)、アジア(14.6%)、カナダ・米国・メキシコ(10.8%)、輸入は欧州(67.8%)、アジア(20%)、カナダ・米国・メキシコ(7.8%)の順)。国別では以下のとおり。

輸出米国、フランス、中国、オランダ、英国(日本は16位)
輸入中国オランダ、米国、フランス、ポーランド(日本は15位)
主要産業自動車、機械、化学・製薬等

 

長い冬はしっかりと防寒対策を!

ヨーロッパの中心に位置するドイツ。北部は海洋性気候、中・南部は大陸性気候に属しています。山岳地帯の冬はかなり厳しい寒さですが、夏は湿度も低くさわやかです。

春は比較的穏やかな気候ですが、朝晩は冷えるので、防寒の用意は万全に。天気の変動が大きく、寒い時もあれば初夏のように暖かいこともあります。
夏は湿度が低いので比較的過ごしやすいでしょう。また雨も少なく、旅行には一番適した季節。緯度が高いので、夜の9~10時頃まで明るいです。
秋は9月以降、冬のように冷え込む日もあります。春と同じように朝晩は冷えるので、この季節は防寒の用意を万全にして出かけましょう。
冬は長く、厳しい寒さのため防寒対策をしっかりと行いましょう。南部は積雪量も多く、雪に対する用意も必要です。冬至前後は、日没が早く、午後4時頃には暗くなります。

 

[参考]Data Commonsプレイス エクスプローラhttps://datacommons.org/place/country/DEU?hl=ja

 

ドイツの医療事情

入院治療と通院外来が二分!?最高水準のドイツ医療

(1) 衛生事情
ドイツの衛生事情は、病院、レストラン、食料品店、ホテル等、いずれにおいても問題はありません。また、上下水道も完備されており、環境衛生上も特に問題はありません。水道水はそのまま飲用することもできますが、石灰分(カルキ)が多く含まれているため、硬度を下げるために簡易浄水器を利用したり、市販のミネラルウォーターを飲用している方が多いようです。

(2) 医療事情
公立、私立を問わず、ドイツの医療水準は非常に高く、また緊急医療体制も整備されています。ただし、診察、入院費用はかなり高額ですので、必ず海外旅行保険 に加入してください。ドイツの医療制度は日本とは異なり、入院治療を行うのが病院(Krankenhaus又はKlinik)、通院・外来を扱うのが医院(Praxis)と二分されており、通常、病院にはいわゆる外来部門はありません。また、医薬分業が徹底されており、軽い風邪や頭痛などの病気を除き、医薬品は医師の処方箋を持参して薬局で購入するシステムとなっています。

万一に備えて、緊急移送サービス等十分な補償内容の海外旅行傷害保険に加入しておくことをお勧めします。

極端な日照時間とメタボに注意!

(1) 夏は極端に日照時間が長いので睡眠時間が短くなってとかく疲れやすく、逆に冬は極端に日照時間が短くなりビタミン(特にビタミンD)が不足しがちとなり、鬱な気分に陥りやすくなります。気分転換を図って日光浴をするなど、環境に自分の生活を上手に適応させることが大切です。

(2) 一般的に、ドイツの料理はボリュームもあり、高カロリー、高タンパク質、高脂肪、高コレステロールです。また、ビールは500mlあたり200~250 キロカロリーあります。メタボリックシンドロームにならないよう、食べ過ぎには十分注意してください。

 

かかり易い病気・怪我

(1) 呼吸器感染症
日本と同様、季節の変わり目や冬季に風邪、インフルエンザなどが流行します。手洗いやうがいの励行、さらにはインフルエンザの予防接種をお勧めします。

(2) 麻疹(はしか)
麻疹が流行することもあり、ドイツ国内においても予防接種が推奨されています。予防接種をされていない方は受けるようにしてください。

(3) 花粉症等のアレルギー
春先には花粉症の症状を訴える方も少なくありません。花粉症や喘息などのアレルギーの既往のある方は、日本で使い慣れた薬があるような場合は持参されることをお勧めします。

(4) ダニ脳炎
中央ヨーロッパから極東ロシアにかけ、吸血性のマダニ(Zecke)を介したウイルス性脳炎が発生しており、ドイツではバイエルン州、バーデン・ヴュルテンベルク州、ヘッセン州、テューリンゲン州、ザクセン州等で感染した事例があります。ドイツでは年間 500 人ほどの感染例があり、ウイルスをもったマダニに噛まれると発熱、頭痛、意識障害などがおこり、ひどい場合には、死亡することもあります。また、回復しても麻痺などの後遺症が残ることがあるといわれています。
マダニは樹木の低い部分や藪、草むらに生息し、ダニ脳炎の流行期は通常3月から10月(特に 6、7 月、及び 9、10 月)です。草むらや草原など草の茂った場所に入る場合や、山歩き、ハイキングなど野外活動の可能性のある方は、長袖、長ズボン、靴下(ハイソックス)、帽子を着用し、サンダルは履かないなど、肌の露出を控えるようにしてください。ダニよけスプレーなども市販されています。
ウイルス性ですので、抗生物質は効きません。予防接種(FSMEワクチン)を受けることもできますので、検疫所、クリニック等にご相談ください。また、万が一マダニに噛まれた場合には医師の診察を受けるなどの注意が必要です。

(5) ボレリア症(ライム病)
同じくマダニが媒介する感染症です。ダニ脳炎が主にドイツ南部で発生しているのに対し、ボレリア症は広くドイツ全土で発生しています。病原体は野鼠や小鳥が保菌するボレリアという細菌であり、年間の感染者数は年により 4 万から 8万人にも達します。マダニに咬まれてから数日から数週間後に、初期症状として環状の紅斑性発疹が現れることが多く、また発疹が現れない場合でも発熱、筋肉痛や関節痛、倦怠感などインフルエンザと似た症状が現れます(インフルエンザと間違われることもあります)。細菌が全身に拡散するに伴い、皮膚炎、髄膜炎、顔面神経麻痺、心筋炎、不整脈、角膜炎などの重篤な症状が現れますので、早期に病院を受診して、抗菌薬(抗生物質)を処方してもらってください。

(6) その他の感染症
サルモネラやキャンピロバクターによる感染性胃腸炎、その他肝炎の報告もあります。性的接触による淋病、梅毒、AIDSの報告もありますので行動には十分注意してください。

ドイツ医療に詳しいヨクミル相談医師

 


浦川史歩先生 メンタルヘルス・心療内科

現在ドイツで生活をされている浦川先生は、イギリスに留学した経験もあり、単身で海外に住む孤独さや、子連れで海外に暮らす大変さもよく理解されています。コロナ以降、周りの方に気軽に相談することも難しいので、何でも気軽に相談して欲しいとのこと。

 

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上野由香理先生 小児整形外科・整形外科

ドイツ在住の上野先生は、体の痛みやお子様の先天性の疾患などの整形外科、小児整形外科に関する相談だけでなく、医療アドバイスや健康診断のフォローアップなどの健康サポートも提供しています。現地の医療機関を受診する前に相談すると安心できます。

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[参考] 外務省「世界の医療事情」> ドイツ > 病気になった場合

 

 

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