40カ国より15専門科の日本人医師へオンライン医療相談の予約。海外在住日本人の医療・健康の課題が浮き彫りに

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海外在住日本人向け支援プログラム『ヨクミル健康応援ウィーク』実績報告

 

オンライン医療相談サービス「ヨクミル」を提供するYOKUMIRU株式会社は、4月4日より海外在住の日本人に対し、同サービスを無料で提供する支援プログラム『ヨクミル健康応援ウィーク』を実施した。約3週間の予約期間の中、ヨーロッパ・アメリカを中心にアジア、オセアニア等の40カ国に在住する日本人からの予約があり、5月下旬にかけて随時オンライン医療相談を行っている。

「ヨクミル」は、PCやスマホアプリを利用して、医療相談の予約からビデオ通話を利用した医療相談、決済、相談記録の閲覧までが行えるオンライン医療相談サービス。本サービスは、海外に滞在・在住している日本人に対し、専門医による医療・健康相談の場を提供することを主目的としていて、2021年よりサービスを開始している。
今回の支援プログラムは、昨今の医療環境の劇的変化に伴い、海外在住の日本人が病院等へのアクセスを制限される状況に対し、ヨクミルが支援者からの寄付を募り、プログラム期間中の予約に限ってオンライン医療相談を無料で提供するものだった。

国によって異なる医療水準や医療事情が浮き彫りに

相談終了後のアンケートから、海外在住の日本人が抱えている医療や健康に関する様々な問題が浮き彫りになった。また、それらの問題は、滞在国の医療事情や医療水準によっても影響があることがデータからわかる。

(相談終了後のアンケートより一部抜粋)
・専門医に診てもらうまでステップが多く数ヶ月かかる (Hさん40代女性/カナダ在住)
・現地の言葉で症状がきちんと伝わっているのか不安(Uさん50代男性/タイ在住)
・処方された薬がどんなものか、量は適切か心配 (Sさん50代女性/オーストラリア在住)
・保険や費用の面で現地での病院探しに難航している(Sさん30代女性/アメリカ在住)
・手術後の傷のケアに対してアドバイスがもらえない(Oさん50代女性/オランダ在住)
・検査結果の数値の見方がよく分からない(Uさん60代女性/ドイツ在住)
・病院の診察時間が短く、聞きたいことが聞けない(Nさん60代女性/オランダ在住)

オンライン医療相談でできること

相談科別に見ると、メンタルヘルスへの相談が多いことは各年代、国で共通はしているが、それ以外にも産婦人科や総合診療科、耳鼻科、歯科口腔外科、皮膚科などの相談も数多く見受けられた。

実際に相談を担当した野田一郎(耳鼻咽喉科・ヨクミル顧問医師)氏は、​通常の診療とは違いオンライン医療相談は診断や処方箋を発行することはしないが、下記のような点で医療に関する不安や不満を軽減することが期待できると話す。

・ すぐに日本人専門医に、日本語で医療相談ができる(最短24時間後)
・ 臨床経験や海外経験が豊富な様々な分野の日本人専門医から選ぶことができる
・ 現在飲んでいる薬や市販薬の成分、量に関するアドバイスを聞くことができる
・ 何科に行けば良いか、現地の病院で症状をどう説明すれば良いか相談できる
・ 日本の病院だと、どんな治療方法や選択肢があるのかを聞くことができる
・ 検査結果などに対して、数値の解説や食事などの注意点を聞くことができる
・ 相談内容に応じて、15分から60分までのメニューが選ぶことができる

利用者層の変化

本サービスの利用者は、以前は40代女性が中心だったが、今回は30代や50代以上の男女も利用する傾向が見られた。若い層では、親しい人にも相談しにくい「産婦人科」や、海外赴任のストレスや周りに相談する人がいない悩みなどで「メンタルヘルス」への相談が多かった。

また、ビデオ通話などの経験がない人に向けて、医師との相談前にスタッフが操作方法を確認する『無料使い方相談』を行ったところ、60代の女性は「使い方についてレクチャーを受けたて無理なく相談が受けられました。自分ひとりでは不安でした」と話している。また70代の男性は「マニュアルを見なくても、画面が感覚的に分かりやすかった」とのことだ。

 この結果を受けてヨクミルでは、アプリの使い方サポートの強化やUI・UX改善をすることで、さらなる利用者層の拡大が見込めるとみている。

相談を担当した医師からのコメント

野田一郎 耳鼻咽喉科(ヨクミル顧問医師)
日本では当たり前と思っていた医療が、「専門医にたどり着くまで何ヶ月もかかる」、「医療や保険制度の違いで望んだ医療が受けられない」など、海外在住の日本人の方が抱えている不安や不満を軽減するために、ヨクミルは誕生しました。
この度、「そんな方達の力になりたい」と多くの企業や個人の方にご支援をいただき、本プログラムを実施することができました。ご利用いただいた方からは、たくさんの喜びの声が届いていますが、まだまだ必要とされている方は大勢います。今後も一人での多くの方に安心を届けられるように、尽力したいと思います。


細井麻生 総合歯科
海外暮らしで気になる症状があったときに、「ネット検索しても何を信用して良いか分からない」、「専門医師の意見が聞きたい」という方が大勢いるのだと改めて感じました。
皆様から、お住いの地域で良い歯医者を探す方法、症状の説明の仕方、治療法や費用の日本との違いなど、たくさんご質問いただき、予定していた相談時間の30分では足りないほどでした。
日本語なのでじっくり相談できますし、歯の構造図などで解説すると「分かりやすい」と大変喜ばれました。今回の支援プログラムで海外在住日本人の方達のサポートができたことは、私にとっても貴重な経験でした。


後藤和哉 産業医・皮膚科
この支援プログラムは画期的で、社会的にも大きな意義を持つと思います。海外で暮らしている方は、小さなトラブルでも大きな不安になるようです。例えば、「症状を現地の言葉でうまく説明できない」、「市販薬の成分が分からない」などでもストレスを感じていらして、丁寧に説明して差し上げるとホッとした表情になるのがとても印象的でした。
実際に処置や処方はできませんが、適切なアドバイスをすることで解決できる問題は数多くあります。ヨクミルのように、健康についての悩みを話せる場が存在することが、ストレスの多い海外生活で皆様の大きな救いになると実感しました。


 

支援者の方々へ

今回の支援プログラムに賛同して、ヨクミルと一緒に海外在住日本人を支援していただける企業、個人の方を募ったところ、たくさんの暖かいご支援をいただきました。
支援金は、本プログラムのオンライン医療相談・メンタルカウンセリングの費用に充当させていただき、多くの喜びの声をいただきましたことを心よりお礼申し上げます。

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