ハワイは、多くの人々が憧れる観光地の一つです。しかし、旅行中に怪我や病気になる、または犯罪に巻き込まれる可能性もあります。そこで、本記事では、ハワイ旅行での安全対策について紹介します。
万が一に備えてパスポートのコピーと海外旅行保険の加入を!
パスポートや航空券などの大切な書類は、コピーも持参する
ハワイはアメリカの一部であり、日本人旅行者はパスポートを持っていればビザが不要です。ただし、パスポートの有効期限に注意してください。
旅行中に、パスポートや航空券などの書類を紛失してしまった場合、大変なトラブルに発展することがあります。そこで、パスポートや航空券などの大切な書類のコピーを持参しておくことをおすすめします。
旅行保険に加入する
海外旅行中に怪我や病気になった場合、高額な医療費がかかることがあります。ICUに収容されると1日5,000ドル以上かかる例も少なくありません。救急車も有料で状況に応じて数百ドル~千ドルを超える費用がかかります。そのため、海外旅行保険に加入することをおすすめします。ただし、既往症のある方の場合や、危険を伴うスポーツやレジャーなどに参加する場合には保険が適用されないケースもありますので、保険会社に確認してください。なお、クレジットカード付帯の保険は、往々にして限度額が数百万円程度である等、重篤なケースでは十分に対応できないことに留意する必要があります。また、万一に備え、加入した海外旅行保険に関する情報も、日本にいる家族に必ず知らせておいてください。
お金や貴重品は、ホテルのセーフティボックスに預ける
旅行中にお金や貴重品を盗まれたり、紛失することがあるため、ホテルのセーフティボックスに預けることをおすすめします。
持ち物の準備
ハワイは熱帯気候のため、薄着がおすすめです。ただし、室内は冷房が効いていることが多いため、薄いカーディガンやジャケットなどの羽織ものを持参すると良いでしょう。また、海水浴をする場合にはビーチグッズも準備しましょう。
現地通貨の用意
ハワイはアメリカの一部で、現地ではアメリカドルが使われます。日本円からアメリカドルに両替して持参するか、クレジットカードを利用することができます。
ハワイのマナの尊重
ハワイには、「マナ」という文化があります。マナは、神聖なエネルギーであり、ハワイアン文化の中心的な概念の一つです。ハワイでは、自然や他人に対して敬意を払い、穏やかな態度で接することが求められます。
日本人も多い人気観光地でも油断は禁物!
熱中症対策をする
ハワイは、年間を通して暑い地域であるため、熱中症になるリスクがあります。熱中症を防ぐためには、こまめな水分補給と、屋外での活動を避けるなどの対策が必要です。時差による寝不足なども熱中症を引き起こしやすくなるので、注意しましょう。
日焼け対策をする
ハワイは、日差しが強いため、日焼けするリスクが高いです。日焼け対策をするためには、帽子やサングラスを着用し、日焼け止めクリームをこまめに塗布しましょう。
犯罪に注意する
人気観光地で日本人も多いので安心しがちですが、ハワイでも犯罪が発生することがあります。犯罪に巻き込まれないためには、以下のことに注意しましょう。
・貴重品から目を離さない
ホテルやバスなどの車内では、貴重品から目を離さないように注意しましょう。また、貴重品はできるだけ持ち歩かないようにすることが大切です。
・夜間の外出は控える
夜間に外出する場合は、不審者に狙われやすいため注意が必要です。できるだけ明るい場所を選んで、夜間の外出は控えるようにしましょう。
・危険な地域には近づかない
ハワイでも、治安の悪い地域があります。危険な地域には近づかないようにしましょう。
犯罪に加担しないようフレンドリーな人にも注意!
犯罪発生状況
(1)ハワイ州は、米国の中では比較的治安が良いとされていますが、日本と比較した場合、一般的に犯罪発生率は高く、観光客を狙ったひったくり、車上荒らし、置き引き、スリ等の財産犯罪が多く発生しています。新型コロナウイルスの影響による治安悪化に伴い、銃器を使用した強盗事件等の凶悪事件の発生も増加しています。
(2)FBIによれば、2021年中のハワイ州における凶悪犯罪及び財産犯罪の発生総数は50,058件であり、前年に比較して4,672件増加しました。内訳を見ると、財産犯罪(窃盗等)が35,378件で、前年比2,648件の増加となっています。
2021年のハワイ州における犯罪件数の罪種別内訳は以下のとおりです。
殺人 | 8件 |
レイプ | 646件 |
強盗・侵入盗 | 4,197件 |
暴行・障害 | 10,707件 |
車両盗 | 4,286件 |
◎米国連邦捜査局(FBI):Crime Data Explore
https://cde.ucr.cjis.gov/LATEST/webapp/#/pages/home
(3)日本人の被害事案
安全対策基礎データ・アメリカ合衆国(米国)(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_221.html )の該当箇所をご参照ください。
(4)麻薬・覚醒剤
ヘロイン、コカインLSD等の麻薬・覚醒剤の製造、販売、所持は連邦法、州法で禁止されています。大麻(マリファナ)について、ハワイ州は2000年に医療目的での使用を許可していますが、娯楽目的での大麻使用は許可していません。
日本では大麻取締法において、大麻の所持・譲受(購入を含む)等については違法とされ、処罰の対象となっています。この規定は日本国内のみならず、海外において行われた場合であっても適用されることがあります。これら日本の法律を遵守し、日本国外であっても決して大麻に手を出さないでください。また、自分が知らないうちに薬物の運び屋に仕立て上げられる可能性もあるので、見知らぬ者や現地で知り合った人等から安易に手荷物等を預かることは厳に控えてください。
(5)銃器
銃の所持は登録制となっていますが、外国人は銃の所持・売買はできません。
(6)買売春
売買春は禁じられており、違反した場合は処罰の対象となります。
(7)公共の場所での飲酒
海岸や公園、道路等の公共の場所での飲酒が禁止されており、これらの場所で飲酒し、注意した警察官の指示に従わなかったため逮捕されたケースもあります。
ながら歩きは禁止!年々増加する車に注意
ハワイの道路は大部分が舗装され、高速道路(フリーウェイ)網も整備されていますが、主要公共交通機関が路線バスとタクシーしかなく、個人車両が交通手段の中心となっているため、交通量は年々増加しています。市内ではフリーウェイ、一般道路ともに平日の朝・夕の混雑が激しくなっています。
運転免許
ハワイ州においては、旅行者も在住者もともに入国後1年以内に限り、日本の免許証で運転することが可能です。入国日を証明するためにパスポートを併せて携行する必要があります。ただ、日本の運転免許証は英語表記がないため、警察により無免許運転として処理される例が散見されます。無用なトラブルを避けるため、国際運転免許証も携行されることを強くお勧めします。
また、2018年12月からは、日本国とハワイ州との相互協定により、日本の有効運転免許証を所持するハワイ州内在住邦人(旅行者は原則として対象外)は所定の書類等を添えてハワイ州内の各運転免許センターに申請することで、学科試験・実技試験免除で、ハワイ州の運転免許証の交付を受けることが可能になりました(在ホノルル日本国総領事館ホームページでも概要をご案内していますが、手続きの詳細は、ハワイ州の各運転免許センターに直接お問い合わせください)。
交通違反
ハワイ州において、下記の行為は交通違反になります。
- 歩行者が横断歩道以外の場所を横断する行為
- 歩行者が道路を横断中にスマートフォンやその他の電子機器の画面を見る行為
- シートベルトの未装着(同乗者も含む)
取締りを受けた場合は、裁判所へ出頭のうえ罰金を納めることとなりますので、車両の運転時のほか、歩行時も注意してください。
緊急時の対応
110番・911番に電話する | ハワイでは、緊急時には、110番(警察)や911番(救急)に電話することができます。緊急時には、早めに電話しましょう。 |
病院に行く | ハワイでは、多くの病院が24時間営業しています。怪我や病気になった場合は、すぐに病院に行くことが大切です。 |
大使館・領事館に連絡する | 万が一、緊急時には、日本の大使館・領事館に連絡することもできます。大使館・領事館は、緊急時には、旅行者のサポートを行っています。 ◎在ホノルル日本国総領事館:TEL (+1-808)543-3111 (24時間電話サービス対応、管轄:ハワイ州、米領サモア) |
参考 外務省海外安全ホームページ|安全対策基礎データ
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_226.html
参考 外務省海外安全ホームページ|危険・スポット・広域情報|現地大使館・総領事館からの安全情報 履歴
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMail.html?countryCd=1808
以上のように、ハワイ旅行の安全対策について、基本的な準備から緊急時の対応まで詳しく説明してきました。旅行前には、これらの安全対策に十分な準備をして、安心して楽しい旅行を過ごしましょう。