眼科

眼科

相談科紹介

1.眼科とは

眼科(がんか)は、視覚と目の健康に特化し、視力矯正、眼疾患治療、手術を含む多岐にわたる専門医療を提供します。眼病の早期発見と治療が視力の維持に不可欠で、定期的な検診が勧められます。コンタクトレンズ、メガネ、手術など、個々の状況に合わせた治療法があります。眼科医は視覚障害や眼の不快感に対処し、患者の生活の質を向上させる役割を果たします。近年はレーシックなどの視力矯正手術が注目されています。

眼に関する症状

眼に関する症状と主な疾患名

目に関する症状

目の充血
目が充血する原因は、外部からの刺激や病気による炎症と目の酷使による疲れなどが考えられます。目の炎症は、外部からの刺激や、病気によって引き起こされます。目の充血がなかなか取れない場合は、目の病気が原因かもしれません。アレルギー性結膜炎(花粉症)や感染性結膜炎、ドライアイ、ぶどう膜炎といった病気では、炎症による充血を引き起こすことがあります。目を酷使する環境にいる場合や、目の休憩を十分にとっていないと、充血があらわれる場合があります。
目の疲れ(疲れ目)
目に負担をかけ過ぎると、目の中の細胞や筋肉が疲れてしまいます。パソコンなどのディスプレイを長時間見続けると、目の酷使のほか、画面を凝視するため、まばたきの回数が減り、目の乾いた状態となりやすく、さらに目が疲れやすくなります。このように画面を見て操作する必要のあるパソコンなどは、必要以上に目を酷使するため、VDT(Visual Display Terminal)ストレスといわれています。涙は目がスムーズに機能するために大切な働きをしていますが、涙が少なくて目が乾いている状態だと、必要以上に目に負担がかかり、疲れを引き起こすことがあります。
目が乾く
目の乾きを感じる原因には、次のようなものがあります。周りの空気が乾燥している(エアコンの使用時など)長時間のパソコン作業やテレビ鑑賞などで、まばたきの回数が減っている(※通常のまばたきの回数は1分間に15〜18回ですが、パソコンなどのディスプレイを見続けているときのまばたきの回数は7〜12回に減るといわれています)コンタクトレンズを使用している ドライアイという涙の病気
目のかゆみ
目のかゆみは結膜炎によって引き起こされる症状の1つです。結膜炎とは、外部からの刺激によって結膜が炎症を起こした状態のことです。結膜は、まぶたの裏側と白目の部分を覆っている粘膜のことです。結膜炎の原因には、アレルギー性のものと非アレルギー性のものがあります。
目の痛み
目が痛いとき、異物感があるときの原因 まぶたを押して、目に痛みを感じるときは、ものもらいの可能性があります。チクチク、ヒリヒリするといった目の痛みを感じるときには、紫外線による炎症や雪目の可能性があります。ごく小さなゴミやホコリが目に入った場合でも、痛みや異物感を感じることがあります。自分でも気付かないうちに、外部からの刺激やコンタクトレンズの不適切な装用によって、角膜に傷がついていることがあります。コンタクトレンズが自分の目に合っていない、レンズに汚れが付着している、レンズが変形しているなど、コンタクトレンズが原因で異物感を感じることがあります。
目がかすむ
十分な休息や栄養をとらないで目を酷使し続けると、目のピント調節機能が一時的に低下して、視界がかすんで見えることがあります。そのほかに、白内障、ドライアイ、緑内障、ぶどう膜炎などの病気や、老眼(加齢によるピント調節機能の低下)が原因で、視界がかすむこともあります。
目やにが出る
目も身体のほかの部分と同じように代謝をして、古くなった細胞を入れ替えています。朝起きたとき、目頭や目尻にみられる少量の目やには、正常な代謝活動でできた老廃物です。細胞による感染が原因の場合・・・黄緑色でドロっとした膿状の目やにが出ます・花粉症などのアレルギーが原因の場合・・・涙のようにサラサラした水状の目やにが出ます・ウイルスによる感染が原因の場合・・・白くネバネバと糸を引いたような目やにが出ます。

屈折異常と視力に関する症状

近視(Myopia)
近視は遠くの物がぼやけて見えにくい状態で、通常は眼軸が長いことが原因です。メガネやコンタクトレンズ、屈折矯正手術が治療法として用いられます。
遠視(Hyperopia)
遠視は近くの物がぼやけて見えにくい状態で、通常は眼軸が短いことが原因です。近視同様、メガネやコンタクトレンズ、手術が治療に使われます。
斜視(Strabismus)
斜視は目の方向が正確に揃わず、交差している状態です。視力の発達に影響を及ぼすことがあるため、早期治療が重要です。

眼表面、角膜に関する疾患

結膜炎(Conjunctivitis)
結膜炎は結膜の炎症で、通常は赤く腫れた目や目のかゆみ、充血を伴います。感染症やアレルギーが原因です。
乾燥症候群(Dry Eye Syndrome)
乾燥症候群は涙液不足により目が乾燥し、痛みや異物感、視力の劣化を引き起こします。人工涙液や特定の治療法が用いられます。

網膜と硝子体に関する疾患

糖尿病網膜症(Diabetic Retinopathy)
糖尿病患者に見られる網膜の病変で、失明のリスクが高まります。早期発見と治療が不可欠です。
白内障(Cataracts)
白内障は、水晶液が濁り視力が低下する状態です。手術により濁った水晶体を取り除き、人工レンズで置き換える治療が一般的です。
緑内障(Glaucoma)
緑内障は、「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である」(日本緑内障学会ガイドライン)と定義されます。つまり緑内障は、視神経の形(乳頭形状)と機能(視野)の特徴的な変化から診断され、眼圧を下げることが進行を遅らせることが治療になります。

2.海外で気をつけたいこと

紫外線とサングラスの活用

長期にわたる強い紫外線は曝露は、目の組織に損傷を与える可能性が高く、角膜や水晶体に損傷を与え、眼の病気のリスクを高めてしまいます。

眼科医療水準が低い地域

先進国の眼科は専門医も充実しており、治療水準が高いです。一方海外の発展途上国等では眼科専門医が不足していたり、治療法が確立されているはずの「白内障」などによって視力を失う人が数多く存在します。

参照:世界の失明はどうなっているのか.平塚 義宗,小野 浩一,金井 淳.順天堂大学医学部眼科学教室
眼に影響を及ぼす感染症

1. 結膜炎(Conjunctivitis)

結膜炎は非常に一般的であり、ウイルス性、殺菌性、アレルギー性などさまざまな原因によって引き起こされます。特にウイルス性結膜炎(アデノウイルス感染症など)は、感染の広がりが速く、多くの人に影響を与えることがあります。

2. トキソプラズマ症(Toxoplasmosis)

トキソプラズマ症はトキソプラズマという原虫によって引き起こされ、眼内炎症を引き起こすことがあります。感染源が猫の糞であるため、世界中で感染が見られます。

1. リバーブラインドネス(River Blindness)

リバーブラインドネスはアフリカなど一部の地域で発生し、寄生虫によって引き起こされます。この病気は視力障害を引き起こす重大な感染症の一つです。

3.ヨクミルのオンライン医療相談でできること

眼に関わるヨクミル眼科では、視力に関するさまざまな悩み、「ものもらい」や「ドライアイ」「充血」などの眼の疾患の改善方法について専門医に日本語で相談することができます。定期検診が難しい場合でも食事や睡眠など、日常の生活習慣を改善することで眼の健康を保つためのアドバイスも可能です。

3-1.ヨクミルの眼科に多い相談

目の病気・セカンドオピニオン

白内障や緑内障、網膜剥離など。慣れない土地での治療は不安があると思います。検査結果をもとに症状や治療法、手術法の解説、日本ではどんな治療が一般的か、セカンドオピニオンとして意見が欲しいなどの相談が多くなっています。

視力の低下

環境や年齢などにより変化する視力について、適切なメガネやコンタクトレンズの選び方、生活習慣のアドバイス、自宅でできるセルフケアなど、快適に過ごすための相談ができます。

ものもらい・異物感・かゆみ

慣れない環境で、目のかゆみやアレルギー反応を起こす方も多くいます。症状を詳しく聞いて、考えられる原因や市販薬の選び方、医療機関を受診する目安、医師への説明の仕方などを相談できます。

目の充血

充血には、睡眠不足、PCやスマホの見過ぎなどの疲れによるもの、結膜炎などの病気によるもの、アレルギーによるものなどがあります。詳しく症状をお聞きして、解消法や予防法などをアドバイスします。

目の疲れ・ドライアイ

PCやスマホの長時間使用で、慢性的な目の疲れやドライアイを抱えている人が増えています。自宅でできるセルフケアや市販薬の選び方、予防法などを相談できます。

3-2.呉 朋子医師への相談事例

Nさん(タイ/60代男性)の場合
  • 1
    【相談内容と準備】
    目のピントが合いにくく、メガネを新しくしてもボヤけて見えるという相談内容でした。
  • 2
    【オンライン相談時】
    翌週に眼科に行く予定だということなので、視力低下の原因を検査することを勧めました。症状や今までの経過を聞くと、白内障の可能性が高いと考えられたので、どんな病気か、どんな治療をするかをお話ししました。白内障の手術は確立していて、比較的安全であることなどをお話しすると、「手術する決心がついた」とのことでした。
  • 3
    【相談記録を共有】
    オンラインでお話ししたことのまとめと、糖尿病があると視力回復が難しい場合があるので、事前に検査をした方が良いことなどを記載して共有しました。
Aさん(アメリカ在住/30代女性)の場合
  • 1
    【相談内容と準備】
    右目に異物感があるけど、アメリカに来たばかりで眼科にどうやってかかれば良いか分からないとのこと。「相談内容」で詳しい症状などを書いていただいたので、事前に内容を確認しました。
  • 2
    【オンライン相談時】
    受診が必要と思われる症状だけど、アメリカで眼科を受診するには、主治医からの紹介状が必要。予約にも大変時間がかかるので、まずは早く受診できる検眼医(オプトメトリスト)をお勧めしました。オプトメトリストは、日本にはないですがアメリカ、カナダ、オーストラリアなどで、手術以外の目の処置や視力を上げるサポートをする国家資格です。そこで検査して、必要なら眼科医を紹介してもらうという手順をお話ししました。
  • 3
    【相談記録を共有】
    お住まいの近くのオプトメトリストを探して、いくつか紹介し、英語での症状の説明文の例を書いて共有しました。また、今後のために主治医の探し方のアドバイスをしました。
Tさん(フィリピン在住/50代女性)の場合
  • 1
    【相談内容と準備】
    眼の血管が切れたことで、白目が赤くなったという相談がありました。
  • 2
    【オンライン相談時】
    白目が真っ赤になるのは、結膜の下にある血管が破れて出血していることがほとんどです。真っ赤になるので、びっくりして眼科に駆けつける人が多いのですが、足をぶつけた時にあざができるのと同様で、症状としては軽いものです。「2週間くらいで自然に治ると思う」というお話をしたら、安心されていました。
  • 3
    【相談記録を共有】
    オンライン時にお話しした、現在起きている症状の詳しい解説と、考えられる原因、医療機関を受診した方が良い症状の変化などを記載して共有しました。

相談医師プロフィール

  • 相談医師:呉 朋子 医師
    • 眼科
1991年東京女子医科大学医学部卒業、同大学附属病院眼科学教室入局
1994年国立医療センター(現国立国際医療研究センター病院)眼科出向
1996年済生会川口総合病院眼科出向
1998年東京女子医科大学眼科学教室に医学博士号取得
1998年ハーバード大学医学部スケペンス眼研究所研究員
   
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