整形外科

整形外科

相談科紹介

1.整形外科とは

運動器官を構成するすべての組織、つまり骨、軟骨、筋、靭帯、神経などの疾病・外傷を対象とし、その病態の解明と治療法の開発および診療を行う専門領域です。 その対象は脊椎(脊柱)・脊髄、骨盤、上肢(肩、肘、手、手指)、下肢(股、膝、足、足指)など広範囲に及びます。新生児、小児、学童から成人、高齢者まで全ての年齢層が対象になり、その内容は多様で治療の必要な患者数が極めて多いのが整形外科の特徴です。

脊椎(脊柱)・脊髄、骨盤に関する症状

脊椎(脊柱)・脊髄、骨盤に関する症状と主な疾患名

脊椎(脊柱)・脊髄、骨盤に関する症状

首・背中の痛み・違和感
背中・腰の痛み・違和感

脊椎(脊柱)・脊髄、骨盤の疾患

腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは、腰椎の椎間板が圧迫や損傷によって内部のゲル状組織が椎間板の外に突出する状態です。これが神経根を圧迫し、腰痛や坐骨神経痛の原因となります。症状には腰痛、下肢の痺れや痛み、筋力低下などが含まれます。診断にはMRIなどの画像検査が一般的で、治療には保守療法、物理療法、薬物療法、手術などが選択肢として考えられます。早期発見と適切な治療が症状の軽減と回復に役立ちます。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は、腰椎の脊柱管が狭くなり、神経に圧迫がかかる疾患です。主な症状は腰痛や坐骨神経痛で、しびれや脚の弱さも起こります。年齢とともに進行し、椎間板の変化や骨棘の成長に関連しています。診断にはMRIなどの画像検査が使用され、治療には薬物療法、物理療法、運動療法、時に手術が選択されます。早期発見と適切な管理が重要で、症状の悪化を防ぎ、生活の質を改善するのに役立ちます。
腰椎変性すべり症
腰椎変性すべり症は、腰椎の椎間板が退化し、椎体が前方に滑りやすくなる状態を指します。加齢や長期間の過度の負担により、腰痛や坐骨神経痛の原因となります。症状には腰部の痛み、坐骨神経痛、脚のしびれや弱点、歩行困難などが含まれ、椎間板の変性度に応じて重症度が異なります。診断には画像検査(MRIやX線)が使われ、保守療法、物理療法、薬物療法が一般的な治療法です。重度の症例では手術も検討されることがあります。早期の診断と適切な治療は、症状の進行を防ぐために重要です。
頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎(首の脊椎)の椎間板の軟部組織が椎間板の硬い外層を貫通し、周囲の神経や脊髄に圧迫をかける状態です。この症状は通常、首の痛み、腕のしびれや弱さ、頭痛、肩こりなどを引き起こします。長時間の不適切な姿勢、急激な首の動き、外傷、加齢などが原因となります。診断にはMRIやCTスキャンが使用され、治療は安静療法、物理療法、薬物療法、手術などが選択されることがあります。早期発見と適切な治療が神経損傷を予防し、症状の緩和に役立ちます。
頚椎症・頚髄症
頚椎症とは、頚椎(首の骨)の変性や変形により、首や肩の痛み、頭痛、しびれ、筋力低下などが生じる疾患です。年齢や姿勢の影響を受け、椎間板の変化や骨棘の形成が原因となります。頚髄症は、頚椎症が進行し、脊髄や神経組織に圧迫をかける状態を指し、症状は重篤です。手術などの治療が必要なこともあります。正確な診断と適切な治療が大切で、生活習慣の改善や理学療法も取り入れられます。早期の対処が症状の進行を防ぐのに役立ちます。
頚椎後縦靱帯骨化症
頚椎後縦靭帯骨化症は、頚椎(首の椎骨)の後方にある靭帯が異常に骨化する疾患です。この病態は、首の後ろ側に痛みや圧迫感を引き起こし、頚椎の可動性を制限することがあります。主な症状には頭痛、首のこり、手のしびれ、筋力の低下などがあります。原因は不明確ですが、加齢や外傷が関与する可能性があります。診断には画像検査(X線、MRIなど)が必要で、治療には痛みの管理、理学療法、手術が含まれます。頚椎後縦靭帯骨化症は進行性の疾患であるため、早期の発見と適切な管理が重要です。
上肢に関する症状

上肢に関する症状と主な病名

  

上肢(腕)に関する症状

  
肩の痛み・違和感
膝の痛み・違和感
指・手・手首の痛み・違和感

主な上肢の疾患

五十肩(肩関節周囲炎)
五十肩、または肩関節周囲炎は、肩の痛みと運動制限を特徴とする疾患です。主に中高年の人々に見られ、肩関節周囲の組織が炎症や硬化を起こすことで発症します。初期症状は肩の痛みやこわばりで、徐々に運動制限が進行します。原因は不明確で、炎症、免疫反応、循環異常などが関与する可能性があります。治療は痛みの管理、物理療法、運動療法、抗炎症薬の使用などが含まれます。五十肩は時間とともに自然に治癒することが多いですが、適切な治療と運動療法が症状の軽減を支援します。
肩腱板断裂
肩腱板断裂は、肩の腱板(肩の安定性を提供する組織)が一部または完全に裂けた状態を指します。主な原因は急激な運動や怪我、長期的な過度の使用です。症状には肩の痛み、弱さ、可動域の制限が含まれます。治療には物理療法、安静、炎症を抑える薬物、時には手術が必要な場合もあります。早期診断と治療が重要で、適切なケアを受けることで回復の可能性が高まります。
肘部管症候群
肘部管症候群は、肘の内側で起こる神経圧迫症状の一つです。主に尺骨神経が圧迫され、手や指に痛み、しびれ、弱化などの症状を引き起こします。この症状は、肘部の急激な屈曲や反復的な動作によって悪化することがあります。肘の内側に痛みやしびれを感じた場合、肘部管症候群が疑われます。診断には神経学的評価や画像検査が用いられ、物理療法、薬物療法、あるいは手術による神経解放術が治療法として選択されることがあります。早期の診断と適切な治療が神経損傷を予防し、症状の改善に役立ちます。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
テニス肘、または上腕骨外側上顆炎は、腕の外側に痛みや炎症を引き起こす状態です。テニスのような繰り返しの手首や腕の動きが原因で起こることが多いが、スポーツ以外の活動や職業でも発生します。症状には痛み、腫れ、手の力の低下が含まれ、日常生活に支障をきたすことがあります。治療には安静、物理療法、ストレッチ、炎症を抑える薬物、テーピング、そして場合によって手術も検討されます。早期の対処が重要で、リハビリテーションを含む継続的なケアが必要です。
ばね指
指の屈筋腱が炎症や肥大化により狭い屈筋鞘内で引っかかり、指が突然曲げられず、引っ張ると「ばねのような」ポップ音とともに突然曲がる状態を指します。主に親指や中指に発生します。この症状は、長時間の重い物の持ち上げや繰り返しの手の動きによって引き起こされることが多いです。ばね指は、痛み、腫れ、指の関節の変形を伴うことがあり、治療には手首のサポート、物理療法、抗炎症薬、場合によっては手術が含まれます。
母指CM関節症
母指の付け根の親指の基節軟骨が変性し、炎症や痛みを引き起こす疾患です。主に年齢とともに進行し、手の使い過ぎや遺伝的な要因も影響します。症状には母指の痛み、腫れ、力の低下が含まれ、しばしば物をつかむ動作に困難を伴います。治療には、安静、手首のサポート、物理療法、抗炎症薬、場合によっては手術があります。手術では、関節の再構築や置換が行われることがあります。
下肢に関する症状

下肢に関する症状と主な病名

下肢(脚)に関する症状

  
股関節の痛み・違和感
膝の痛み・違和感
  

主な下肢の疾患

ロコモティブシンドローム
ロコモティブシンドロームは、高齢者に見られる運動器系の疾患で、筋肉、骨、関節、軟部組織に様々な問題が現れます。これにより、歩行や日常生活動作に支障が生じ、生活の質が低下します。予防や早期の治療が重要で、適切な運動、栄養、医療ケアが必要です。
O脚・X脚
O脚は膝が外側に曲がり、X脚は内側に曲がる状態を指します。これらの姿勢の異常は、関節への負担を増やし、歩行に問題を引き起こすことがあります。運動療法や矯正具が使われることがあります。
腓骨神経麻痺
腓骨神経麻痺は、下肢に走る腓骨神経が損傷される疾患です。足の筋力低下や感覚障害を引き起こし、足の動きに問題を生じることがあります。理学療法や手術が治療法として選択されます。
変形性股関節症
変形性股関節症は、股関節の軟骨が摩耗し、炎症を引き起こす疾患です。痛み、運動制限があり、最終的には股関節の変形が進行します。薬物療法、物理療法、人工関節置換術が治療法として利用されます。
発育性股関節形成不全
発育性股関節形成不全は、股関節の発育が適切に進行せず、異常な形態を持つ疾患です。軽度な場合は自然に治癒することもありますが、重度の場合は手術が必要となることがあります。
臼蓋形成不全
臼蓋形成不全は、股関節の臼蓋(骨の一部)が正常に発達しない疾患で、股関節の不安定性や疼痛を引き起こすことがあります。手術的矯正が必要な場合があります。
外反母趾
外反母趾は、足の親指が外側に曲がり、他の趾に圧力がかかる状態です。痛みや炎症が生じ、靴の着用が難しくなります。靴装具や手術が治療法として用いられます。
扁平足
扁平足は、足のアーチが平らである状態を指します。疼痛、足の疲労感、歩行の不安定性を引き起こすことがあります。運動療法や特別な靴が利用されます。
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が摩耗し、痛みや運動制限を引き起こす疾患です。体重管理、理学療法、薬物療法、手術が治療に用いられます。
半月(板)損傷
半月(板)は膝関節内の軟骨構造で、損傷が生じると膝の痛みや不安定感が現れます。損傷の程度に応じて保存療法や手術が検討されます。

2.海外で気をつけたいこと

海外アクティビティと保険

ゴルフやテニスなどの一般的なスポーツであれば怪我をしてしまった場合の治療費について、海外旅行保険などで補償されます。海外ならではのダイビングやハイキングといった危険を伴うアクティビティは対象外なこともあります。挑戦する際は保険の適応範囲について確認を怠らないようにしましょう。

観光地や宿泊先での怪我

普段行き慣れていない海外の観光地や宿泊先ホテルでの転落事故で怪我をする場合があります。骨折や意識不明、状況によっては緊急搬送されるケースもあります。現地の医療体制や信頼性、医療費については事前にリサーチしておくと安心です。

3.ヨクミルのオンライン医療相談でできること

運動期間全般に関わるヨクミル整形外科では、身体の痛みや怪我に関する様々な悩みの相談ができます。慢性的な腰痛や肩こり、突発的な骨折など、日常生活への直接的な影響が大きいことが多いです。怪我で海外の医療機関を受診した際のセカンドオピニオン、ストレッチやリハビリなどの改善方法のアドバイスも可能です。

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ヨクミルで相談できる
整形外科の医師

  • 相談医師:ガジザデ・ラミン 医師
  • 相談科:
    • 整形外科
    専門領域:
    • 足病科(ポダイアトリー)
2015年Rosalind Franklin University of Medicine and Science 足病医学科卒業
2018年Weiss Memorial Hospital 足病科
2020年Park Forest Podiatry 開業
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  • 相談医師:水間 毅 医師
  • 相談科:
    • 整形外科
    専門領域:
    • 整形外科
2017年慶應義塾大学医学部卒業
2019年慶應義塾大学整形外科専攻医プログラム
2022年産業医取得
2023年整形外科専門医取得
2024年St. Vincent’s Hospital Melbourne
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  • 相談医師:亀山 泰樹 医師
  • 相談科:
    • 小児科
    • 整形外科
    • 総合診療科
    専門領域:
    • 小児科
    • 整形外科
    • 総合診療科
2017年金沢大学 医学部医学科卒業
2019年沖縄協同病院 初期研修終了
2019年札幌医科大学、浦添総合病院、羊ヶ丘病院 等で勤務
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  • 相談医師:村井 峻悟 医師
  • 相談科:
    • 整形外科
    専門領域:
    • 整形外科
2015年国立 滋賀医科大学卒業
2017年東京医科歯科大学 整形外科入局
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  • 相談医師:上野 由香理 医師
  • 相談科:
    • 小児科
    • 整形外科
    専門領域:
    • 小児整形外科
    • 整形外科
2003年国立大学医学部を卒業
以後、整形外科医として都市部、地方の基幹病院にて研鑽を積む。
2010年整形外科専門医取得
2017年医療アドバイザーとして、海外在住邦人への医療相談、健康診断フォローアップ等を提供を開始し、現在に至る
専門は一般整形外科、小児整形外科
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  • 相談医師:田中 徳治 医師
  • 相談科:
    • 内科
    • 外科
    • 小児科
    • 整形外科
    • 総合診療科
    専門領域:
    • 内科
    • 外科
    • 小児科
    • 救急科
    • 整形外科
    • 総合診療科
2010年自治医科大学卒業
2010年福井県立病院 初期研修
2012年若狭高浜病院 医員
2015年公立小浜病院 内科副医長
2016年美浜町丹生診療所 所長
2017年公立小浜病院 内科医長
2020年つるが生協診療所 所長
2021年福井医大学医学部附属病院 救急・総合診療部 助教
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  • 相談医師:小笠原 将教 医師
  • 相談科:
    • 整形外科
    専門領域:
    • 整形外科
2006年帝京大学医学部卒業
2019年東北大学整形外科大学院卒業
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  • 相談医師:一ノ瀬 大地 医師
  • 相談科:
    • 内科
    • 小児科
    • 整形外科
    • 総合診療科
    専門領域:
    • 内科
    • 小児科
    • 整形外科
    • 総合診療科
2011年日本大学医学部卒業
2014年筑波大学附属病院初期研修医修了
2018年筑波大学附属病院家庭医療専門医後期研修修了
2020年複数の医療機関で勤務
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  • 相談医師:谷川 仁士 医師
  • 相談科:
    • 整形外科
    専門領域:
    • 整形外科
2008年滋賀医科大学医学部医学科卒業
2010年滋賀医科大学整形外科入局
2011年福井赤十字病院整形外科医員
2014年草津総合病院整形外科医長
2018年JCHO滋賀病院整形外科医長
2018年滋賀医科大学大学院修了、博士号(医学)取得
2022年米国コネチカット大学PostDoctoral Fellow
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  • 相談医師:安 宰成 医師
  • 相談科:
    • 整形外科
    専門領域:
    • 整形外科
2011年東京医科歯科大学 卒業
2013年東京医科歯科大学 整形外科学 入局
2022年Clinical Fellowとしてフランスで臨床研究と診療に従事
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  • 相談医師:岡田 麻美 医師
  • 相談科:
    • 内科
    • 外科
    • 小児科
    • 整形外科
    • 産婦人科
    • 総合診療科
    専門領域:
    • 救急専門医
    • 産婦人科専門医
    • 集中治療専門医
2012年福岡大学医学部医学科卒
2014年大阪市立総合医療センター  産婦人科
2017年京都第二赤十字病院救命救急センター 救急科
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  • 相談医師:高山 恭子 医師
  • 相談科:
    • 整形外科
    専門領域:
    • リウマチ科
    • 整形外科

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